東方魔人黙示録

怠惰のあるま

《続く寒さは異変の香り》



この幻想郷にも冬が訪れほとんどの生き物は家で温まっている。しかし、この続いている冬は異常に長かった。その異変に気付き始めたのは博麗神社のコタツでダラけた男桐月アルマだった。
とてつもなく寒いです。今、神社で霊夢とコタツに入って温まってる。しかし、冬って結構早く終わるよね?でもまだ冬です。

「もう普通春になってるくね?」
「今年は遅いってだけよ、きっと」
「そうかねぇ?」

まあいいんだけど、そういえばさっき魔理沙が来て異変がどうたら言ってたな。霊夢が軽くあしらっていたが大丈夫かな。

「ちょっくら散歩してくるわ」
「あらどこに行くの?」
「魔法の森」

魔法の森とはいわゆる不思議満点の森である。幻想郷で最も湿度が高くて人間が足を踏み入れる事が少ないらしく。
まあ幻想郷は規模そのものがあまり広くないけど森といえばこの魔法の森のことを言うらしいよ。 
人間の里からの道のりは比較的マシな部類だが、森の中は人間にとっては最悪の環境で、化け物茸の胞子が宙を舞っていて普通の人間は息するだけで体調を壊す人見た。
あと妖怪にとっても居心地の悪い場所で、妖怪も余り足を踏み入れないという。この環境に耐えれる人にとってまさに最強の森だね。
また、森にある幾つかのキノコが魔法使いの魔力を高めると言う事でこの森に住む魔法使いも多い。 
だから魔理沙は強くなるためにこの森に住んでいるらしいよ。

「えーっと確か魔理沙の家は......あれぇ?」

森は広くないと言っても、結構複雑にできていて迷いやすいんだ。うん気づいた人は正解。絶賛迷子になってます。

「やっぱ迷うな.....あそこにある家に行ってみようかな?」

なんか奥の方に家があったので魔理沙の家の場所を聞こう。同じ森に住んでいるから知ってるはずさ。

「すいませーん!誰かいますか?」

ノック交じりに声を出すと数秒後に人が出てきた。

「誰?」

扉を開けて出てきたのは頭に人形を乗せた金髪の少女だった。たまに視線を感じるが気のせいだよな?

「君がこの家の人か?」
「そうだけど?あなたは?」
「俺は桐月アルマだ、君は?」
「私はアリス・マーガトロイド」

アリスという少女から魔理沙とパチュリーに似た感じがあった。多分この子も魔法使いなのだろう。

「アリスかよろしく」
「で?私に何のよう?」
「魔理沙ってやつ来なかったか?金髪の白黒の服着た」

その質問に彼女は一瞬だが嫌な顔をした、気のせいだろうか?いや絶対気のせいじゃない、目が何処か怒ってる。

「あなた魔理沙の知り合い?」
「一応」
「魔理沙ならさっき追っ払ったわ」

魔理沙ならありえるなと思いながら呆れつつここを立ち去ろうとしたが何故かアリスに止められた。

「待ちなさい、いいこと教えてあげる。変な魔力の持ち主さん」
「普通だっつーの」

やっぱり魔法使いは苦手だ、なんで勝手に魔力を見てくるのか......あ、魔理沙は除くよ?
俺の気持ちが読めたのか、ごめんなさいと言って要件を伝えた。

「彼女は、たぶん空の上に行くはずよ」
「空?」

俺は空を見上げた。空ってあの空以外ないよな。

「まあ、行ってみればわかるわ」
「.......まあ、気合で飛んでみるかありがとうアリス」
「気にしないで、気まぐれで教えただけだから」

なんだかんだ優しいアリスさんだった。お礼を言って飛ぶ方法を考えることにした。
さて、どうやって空飛ぶか。

「チルノにでも頼むか?」




「東方魔人黙示録」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「コメディー」の人気作品

コメント

コメントを書く