東方魔人黙示録
《漂う空気は故郷の香り》
俺が落ちたところから見えるのは、目の前には謎の屋敷、後ろにはでっかい木があり所々に蕾がついている。桜の木だろうか?
辺りを見回すと和風の屋敷にある庭のようで見ほれてしまうほどに綺麗な庭だった、それにここはなんというか空気が懐かしい。まあ、それはそれとして......
「まず、ここはどこだよ」
「ここは冥界です」
屋敷の入り口から出てきたのは、左右長さが違う刀を携え、周りをふよふよと白い霊体が飛んでいる銀色に近いショートカットの女の子。声の主はこの子だな。
ここが冥界なのか。
俺はもっと異質なところを想像していたが思ったよりも綺麗な場所だな。
「こんなに空気が懐かしいのにも納得」
「懐かしい?」
「あ、なんでもない。てかあんた誰?」
「申し遅れました。私は魂魄妖夢といいます」
妖夢という少女は幻想郷ではほとんどいない礼儀正しい子のようだ。
だって会った途端に弾幕をぶっ放す大妖怪や、貧乏すぎる怠惰の巫女、カリスマ(笑)の館の主、その他諸々......礼儀正しいと思える奴いますか?俺は思わないね!
「あなたは?」
「俺は桐月アルマって言う人間だ」
「人間がどうやってここに来たんですか?」
どうやってここに来たと言われても、空高く雲を突き抜けて文から手を離され墜落し、走馬灯が見えそうなところで裂け目に入りたくさんの目に見つめられながら通り抜けて、地面に着地......ある意味気がついたらここに立っていたとも言える......あえて言うなら......
「奇跡?」
「馬鹿なんですか?」
「なにそれ酷い」
初対面の相手から途轍もない一言で貶された後、目の前の屋敷ーー白玉楼って言うらしいーーに入れてくれることになった。
いい子でよかった。けど、その前にこの霊体はなんだ?
「それには触らないでくださいね」
だが断る。
俺がそれを指でつつくとビクッと体を震わせて、ヘナヘナと力が抜けたように地面にペタリと座り込んでしまった。
プルプル......と体を震わせながらこっちを睨む彼女の顔は赤く染まっていた。
「さ、触らないでって言ったじゃないですか!」
怒っている妖夢は怖いというより可愛いと思えたのは仕方ないと思う。
それで触ってわかったが今のように白い霊体に触れると妖夢にも触られた感触が行くのを見ると感覚が繋がっているようだな。
「お前、半人半霊か?」
その言葉に少々驚いた彼女へそう思った理由を伝える。
「その浮いてる奴はお前のもう一つの体だろ?」
「その通りです......けど、よく触っただけで気づきましたね」
「半人とかには詳しいからさ......」
自分のことをよく知るためには必要だったからな。
急に黙ったからか顔を覗いてきた妖夢の頭を撫でてあげた。
嫌がるかと思ったがそうでもなく気持ちいいのか顔がほころんでいた。
屋敷の中に入れてもらい縁側まで案内してもらった。
「ここで少し待っててください。お茶を用意しますから」
「悪いな」
「いいんですよ、あなたからは悪い感じがしないので」
「感じだけかもよ?」
その言葉にクスッと笑い妖夢は奥の部屋へ入って行った、その姿が見えなくなったところで俺は寝っ転がった。
そこは、ちょうど満月が見える位置だった。
「半人なのに......辛そうじゃなかったな」
淡く光る満月は何処か虚しさを感じさせた。
辺りを見回すと和風の屋敷にある庭のようで見ほれてしまうほどに綺麗な庭だった、それにここはなんというか空気が懐かしい。まあ、それはそれとして......
「まず、ここはどこだよ」
「ここは冥界です」
屋敷の入り口から出てきたのは、左右長さが違う刀を携え、周りをふよふよと白い霊体が飛んでいる銀色に近いショートカットの女の子。声の主はこの子だな。
ここが冥界なのか。
俺はもっと異質なところを想像していたが思ったよりも綺麗な場所だな。
「こんなに空気が懐かしいのにも納得」
「懐かしい?」
「あ、なんでもない。てかあんた誰?」
「申し遅れました。私は魂魄妖夢といいます」
妖夢という少女は幻想郷ではほとんどいない礼儀正しい子のようだ。
だって会った途端に弾幕をぶっ放す大妖怪や、貧乏すぎる怠惰の巫女、カリスマ(笑)の館の主、その他諸々......礼儀正しいと思える奴いますか?俺は思わないね!
「あなたは?」
「俺は桐月アルマって言う人間だ」
「人間がどうやってここに来たんですか?」
どうやってここに来たと言われても、空高く雲を突き抜けて文から手を離され墜落し、走馬灯が見えそうなところで裂け目に入りたくさんの目に見つめられながら通り抜けて、地面に着地......ある意味気がついたらここに立っていたとも言える......あえて言うなら......
「奇跡?」
「馬鹿なんですか?」
「なにそれ酷い」
初対面の相手から途轍もない一言で貶された後、目の前の屋敷ーー白玉楼って言うらしいーーに入れてくれることになった。
いい子でよかった。けど、その前にこの霊体はなんだ?
「それには触らないでくださいね」
だが断る。
俺がそれを指でつつくとビクッと体を震わせて、ヘナヘナと力が抜けたように地面にペタリと座り込んでしまった。
プルプル......と体を震わせながらこっちを睨む彼女の顔は赤く染まっていた。
「さ、触らないでって言ったじゃないですか!」
怒っている妖夢は怖いというより可愛いと思えたのは仕方ないと思う。
それで触ってわかったが今のように白い霊体に触れると妖夢にも触られた感触が行くのを見ると感覚が繋がっているようだな。
「お前、半人半霊か?」
その言葉に少々驚いた彼女へそう思った理由を伝える。
「その浮いてる奴はお前のもう一つの体だろ?」
「その通りです......けど、よく触っただけで気づきましたね」
「半人とかには詳しいからさ......」
自分のことをよく知るためには必要だったからな。
急に黙ったからか顔を覗いてきた妖夢の頭を撫でてあげた。
嫌がるかと思ったがそうでもなく気持ちいいのか顔がほころんでいた。
屋敷の中に入れてもらい縁側まで案内してもらった。
「ここで少し待っててください。お茶を用意しますから」
「悪いな」
「いいんですよ、あなたからは悪い感じがしないので」
「感じだけかもよ?」
その言葉にクスッと笑い妖夢は奥の部屋へ入って行った、その姿が見えなくなったところで俺は寝っ転がった。
そこは、ちょうど満月が見える位置だった。
「半人なのに......辛そうじゃなかったな」
淡く光る満月は何処か虚しさを感じさせた。
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