東方魔人黙示録

怠惰のあるま

《いい誕生日を!》



今日も地底でパルスィと二人で橋の上でお仕事しています。特に何もすることがないので、デートみたいな感じでやっていますーー俺が思ってるだけーーパルスィはデートって言うと、妬ましいって言って黙っちゃうから言わない。
それにしても、暇だなぁ。いつもは何やかんやで忙しいのに、今日は静か過ぎて怖いです。いったい何の厄日だよ。でも、パルスィは何を言っても何もしてこないので満足です!

「何ニヤニヤしてるの?」
「べっつにぃー」
「はぁぁ・・・・妬ましい」

今日も平和です。

地霊殿に戻ると、さとり様にお呼出された。パルスィも用事があると言って、先に自分の部屋に行ってしまった。なんか急いで戻って行ったけど、どうかしたのかな?
さとり様のお部屋に急いで向かうと、入るように言われたので、戸を開けると・・・・

『アルマお誕生日おめでとう!』
「・・・・へ?」

急に言われた祝いの言葉、部屋には空と燐、勇儀さんまでもがいた。これはサプライズすぎるよ。
と言うか、誕生日だってことすっかり忘れていた。前は一日遅れて祝われたりもしたな。

「祝われて嬉しいってことよりも、パルスィがいない、ですか」
「うん。パルスィは?」
「まったく・・・パルスィの部屋に行ってあげてください」

言われるがままに、パルスィの部屋に向かった。戸の前に立つと、中からパルスィの声が聞こえた。

「もう来たの?」
「まあ、うん」
「はぁぁ、入っていいわよ」

戸を開け中に入ると、パルスィの手にはデコレーションされたプレゼントがあった。

「・・・・・・・めでとう・・」
「え?」
「誕生日おめでとうって言ったのよ!妬ましい!!」
「え、えぇ〜・・・・?」
「ほら!受け取りなさい」

半分怒った状態で、俺に無理やりプレゼントを渡した。
こんなプレゼントの貰い方初めてだよ。なんて雑な渡し方だ。まあ、嬉しいんだけどね!

「ありがとうパルスィ」
「・・・・素直さが妬ましい・・・・」
「パルスィも素直になれよ?」
「うるさい!!」

完璧に怒ったパルスィによる弾幕が俺に投げつけられた。とっても痛かったです。誕生日なのになんでこんな目に会うんだろうか・・・・・。
あ、ちなみにパルスィから貰ったプレゼントの中身は、俺が昔にあげたブレスレットと同じだった。
なんでこれをくれたか聞いたら、弾幕の雨が降り続いたのでした。

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