俺は異世界でブリーフをかぶる
8話目「そろそろ魔王倒しに行こうぜ」
前回のあらすじ。
俺はミカレーと結婚した。
「……してない」
「そんな……あの夜のことを忘れたのか!?あんなに激しく俺を求めてきたのに!!」
「……死ね」
魔法で水攻めしてきたのでこの辺でおさらばする。
今日はみんな仕事らしく、俺は暇を持て余していた。
「なぁセスタ、俺は暇なんだ。それに、早く魔王退治に行かないと読者に「展開おせー」って怒られてしまう。だからみんな、早く行こうぜ?」
「貴様の戯言に付き合ってやってるだけでもありがたいと思え」
「それだけじゃ私……我慢できないんです!」
「勝手に失禁でもしてろ」
なかなか酷いことを言ってセスタは去っていった。
男の友情とは儚いものだな。
後でセスタがミスズのパンツをマジマジと見てた画像をミスズに見せて復讐することに決定。
「ともあれ、マジでどーしよ。外の世界行きてーなー。エロフとか幼女とか、あとはマジで筋肉むきむきな男が実在するのか確かめたい」
というわけで、俺は渋々再度ミカレーのもとに訪れた。
魔法の研究でもしてたのか、ペンを持ってカリカリと読めない文字を書いている。
「ミカレー、なにしてんの?」
「……小説書いてる」
「……え?マジで?」
「副業……。今書いてるのは……パンツを被った、勇者の話……」
「ノンフィクションじゃねぇか!」
バシンとミカレーの頭をひっぱたく。
うーうー唸って涙目になってしまった。
その顔、いいね。
でも、
「なに勝手に俺を題材にしてんだ!人権侵害!訴えてやる!!」
「……貴方、いつから裁判で勝てると思ってたの?」
「……勝てない戦いはしない主義だ」
とうわけで訴訟は起こらなかった。
この神殿で俺に味方などいないし、勝てっこない。
「……それで、何?」
「転移魔法使わせて。おっぱいがいっぱいある所に行きたい」
「そう……そこで寝てていいよ」
「ちょっと待て、夢で見たいとは言ってない」
「……なら、現実でできない事を言わないで」
「やだ!俺はおっぱいに囲まれたいんだ!むにゅむにゅのぐちゅぐちゅがいいんだぁぁあああ!!!!」
「……今、本気で死ねばいいと思った」
ため息まじりにそんな事を言われてしまう。
ハハハ、俺の変態性に怖気ずくがよい。
「まぁそれは冗談として、旅に出ませんか?今なら俺がセットで付いてくるけど」
「……別のセットがいい」
「じゃあミスズもセットで。セスタはいいや、男だし。とりあえず、そろそろ魔王退治に行きたいんです!」
「……私はまだ死にたくないんだけど」
本当に怖気ずいた様子のミカレーさん。
魔王は強いんだなぁ、はっはっは。
「俺はチートだし、大丈夫。それにヒロインは死なないから。そんな展開は読者も作者も望まんよ」
「……あなたのヒロインなのは、嫌」
「何を言うか。俺のヒロインだといいことあるぞ。ほら、作者が挿絵も描いてくれる」
「さっきからメタ発言連発するのだけは本当にやめて」
真顔で止められたのでそろそろやめよう。
でも挿絵は描いてくれるって?ミカレーちゃんよかったね。
「……でも、貴方にこれ以上喋られるのも迷惑。いろいろと問題があるから……行く」
「……なんと。旅に来てくれると申すか」
「……うん」
コクリとミカレーが頷く。
これで俺は一日中美少女と一緒に居られると、内心ガッツポーズする。
もしかしたら入浴シーンとか水浴びシーンに立ち会えるかも!?
「ついに俺にもすっぽんぽん美女を見る機会が……!」
「……それはない」
あると信じてる。
よし、次は――
――――――――――――――――――
「……はぁ、私なんですか」
「うん。お前が来てくれれば誰誘っても来るしな」
次のターゲットとなったのはミスズ。
この水の神殿の主を誑かせられれば全員付いてくる。
きっとそう信じてる。
「……でも、魔王相手なんて勝てませんよ」
「えー?じゃあ魔王と仲良くなればよくね?」
「いや、無理でしょう」
無理らしい。
じゃあこの俺がチートでボッコボコにするしかないようだ。
「とりあえずミカレーは来てくれるんだよね。ミスズがダメでも他の奴誘って行く算段」
「えっ、ミカレーが……? ……わかりました、行きます」
「えっ、なんで?」
「彼女には借りがあるんです」
「ほう。なかなか意味深なことを言うではないか」
「大した借りじゃないですよ……。昔に泳ぐ練習手伝ってくれただけですし……」
「…………」
なんにも言えん。
付き合い長いなお前ら、ぐらいしか出てこねぇ。
「なんですかその顔!バカにしてるでしょう!?水の巫女のくせに泳げねーでやんのー!みたいな!?」
「いやいや、一言もそんなこと言ってねぇし」
「太ってないのに「重くて沈むんじゃない?」って言われた時は私……私……ひっぐ……ううっ……」
「1人で怒って勝手に泣いてる……ここは励ませばフラグ立ちますかね?」
「立ちませんね」
一瞬で涙が止まる。
そんなに俺にフラグを立てられたくないと申すか。
「まぁ仲間の印に、このブリーフを受けとれよ」
「汚いです。それに、仲間の証1つしかないじゃないですか」
「案ずるな、他の奴にはミスズのパンツ配る次第だ」
「死・ね♪」
腕をしならせ、強烈なビンタを放ってきた。
俺は倒れ伏した。
――――――――――――――――――
いつのまにか6人も集まっていた。
俺、ミスズ、ミカレー、セスタ、レイク。
それと、俺の苦手なクラムというインテリ人魚。
「人魚なのに萌えねぇんだよなぁ」
「貴方に萌えられて喜ぶ確率は0%です」
「しかし、少数にある0.0001%が奇跡を呼び起こす!」
「少数などありません。0は0です」
こんな感じである。
つーか俺抜いて5人しかいないん?全員連れてく気だったんだけど。
「ここの仕事もあるんです。むしろ5人も貴方に集まったのが奇跡です」
「まぁね」
ミカレー、ミスズはいいとしよう。
セスタも俺のスマホフォルダのためとする。
しかし、
「レイクとクラムはなんでなん?」
「私はミスズ様をお前から守るために行くんだ」
「私は魔物の調査です」
「俺に付いてくるってわけじゃないの?」
『無論』
ここまで信頼のない勇者である俺って、ある意味すごくね?
「んまー行こうぜ。動かなきゃはじまらん」
「うわ、何まともなこと言ってるんですか。キモッ」
「俺がまともなこと言うのがそんなに変か」
「変だ」
「ありえん」
「普通じゃないです」
「頭おかしくなったのか?」
「ああ、これは何かの前兆なのか……」
「…………」
なんかいろいろ言われたが、俺は心痛めたりなんかしないんだからね!
……ちょっとだけ涙出てたかもしれない。
俺はミカレーと結婚した。
「……してない」
「そんな……あの夜のことを忘れたのか!?あんなに激しく俺を求めてきたのに!!」
「……死ね」
魔法で水攻めしてきたのでこの辺でおさらばする。
今日はみんな仕事らしく、俺は暇を持て余していた。
「なぁセスタ、俺は暇なんだ。それに、早く魔王退治に行かないと読者に「展開おせー」って怒られてしまう。だからみんな、早く行こうぜ?」
「貴様の戯言に付き合ってやってるだけでもありがたいと思え」
「それだけじゃ私……我慢できないんです!」
「勝手に失禁でもしてろ」
なかなか酷いことを言ってセスタは去っていった。
男の友情とは儚いものだな。
後でセスタがミスズのパンツをマジマジと見てた画像をミスズに見せて復讐することに決定。
「ともあれ、マジでどーしよ。外の世界行きてーなー。エロフとか幼女とか、あとはマジで筋肉むきむきな男が実在するのか確かめたい」
というわけで、俺は渋々再度ミカレーのもとに訪れた。
魔法の研究でもしてたのか、ペンを持ってカリカリと読めない文字を書いている。
「ミカレー、なにしてんの?」
「……小説書いてる」
「……え?マジで?」
「副業……。今書いてるのは……パンツを被った、勇者の話……」
「ノンフィクションじゃねぇか!」
バシンとミカレーの頭をひっぱたく。
うーうー唸って涙目になってしまった。
その顔、いいね。
でも、
「なに勝手に俺を題材にしてんだ!人権侵害!訴えてやる!!」
「……貴方、いつから裁判で勝てると思ってたの?」
「……勝てない戦いはしない主義だ」
とうわけで訴訟は起こらなかった。
この神殿で俺に味方などいないし、勝てっこない。
「……それで、何?」
「転移魔法使わせて。おっぱいがいっぱいある所に行きたい」
「そう……そこで寝てていいよ」
「ちょっと待て、夢で見たいとは言ってない」
「……なら、現実でできない事を言わないで」
「やだ!俺はおっぱいに囲まれたいんだ!むにゅむにゅのぐちゅぐちゅがいいんだぁぁあああ!!!!」
「……今、本気で死ねばいいと思った」
ため息まじりにそんな事を言われてしまう。
ハハハ、俺の変態性に怖気ずくがよい。
「まぁそれは冗談として、旅に出ませんか?今なら俺がセットで付いてくるけど」
「……別のセットがいい」
「じゃあミスズもセットで。セスタはいいや、男だし。とりあえず、そろそろ魔王退治に行きたいんです!」
「……私はまだ死にたくないんだけど」
本当に怖気ずいた様子のミカレーさん。
魔王は強いんだなぁ、はっはっは。
「俺はチートだし、大丈夫。それにヒロインは死なないから。そんな展開は読者も作者も望まんよ」
「……あなたのヒロインなのは、嫌」
「何を言うか。俺のヒロインだといいことあるぞ。ほら、作者が挿絵も描いてくれる」
「さっきからメタ発言連発するのだけは本当にやめて」
真顔で止められたのでそろそろやめよう。
でも挿絵は描いてくれるって?ミカレーちゃんよかったね。
「……でも、貴方にこれ以上喋られるのも迷惑。いろいろと問題があるから……行く」
「……なんと。旅に来てくれると申すか」
「……うん」
コクリとミカレーが頷く。
これで俺は一日中美少女と一緒に居られると、内心ガッツポーズする。
もしかしたら入浴シーンとか水浴びシーンに立ち会えるかも!?
「ついに俺にもすっぽんぽん美女を見る機会が……!」
「……それはない」
あると信じてる。
よし、次は――
――――――――――――――――――
「……はぁ、私なんですか」
「うん。お前が来てくれれば誰誘っても来るしな」
次のターゲットとなったのはミスズ。
この水の神殿の主を誑かせられれば全員付いてくる。
きっとそう信じてる。
「……でも、魔王相手なんて勝てませんよ」
「えー?じゃあ魔王と仲良くなればよくね?」
「いや、無理でしょう」
無理らしい。
じゃあこの俺がチートでボッコボコにするしかないようだ。
「とりあえずミカレーは来てくれるんだよね。ミスズがダメでも他の奴誘って行く算段」
「えっ、ミカレーが……? ……わかりました、行きます」
「えっ、なんで?」
「彼女には借りがあるんです」
「ほう。なかなか意味深なことを言うではないか」
「大した借りじゃないですよ……。昔に泳ぐ練習手伝ってくれただけですし……」
「…………」
なんにも言えん。
付き合い長いなお前ら、ぐらいしか出てこねぇ。
「なんですかその顔!バカにしてるでしょう!?水の巫女のくせに泳げねーでやんのー!みたいな!?」
「いやいや、一言もそんなこと言ってねぇし」
「太ってないのに「重くて沈むんじゃない?」って言われた時は私……私……ひっぐ……ううっ……」
「1人で怒って勝手に泣いてる……ここは励ませばフラグ立ちますかね?」
「立ちませんね」
一瞬で涙が止まる。
そんなに俺にフラグを立てられたくないと申すか。
「まぁ仲間の印に、このブリーフを受けとれよ」
「汚いです。それに、仲間の証1つしかないじゃないですか」
「案ずるな、他の奴にはミスズのパンツ配る次第だ」
「死・ね♪」
腕をしならせ、強烈なビンタを放ってきた。
俺は倒れ伏した。
――――――――――――――――――
いつのまにか6人も集まっていた。
俺、ミスズ、ミカレー、セスタ、レイク。
それと、俺の苦手なクラムというインテリ人魚。
「人魚なのに萌えねぇんだよなぁ」
「貴方に萌えられて喜ぶ確率は0%です」
「しかし、少数にある0.0001%が奇跡を呼び起こす!」
「少数などありません。0は0です」
こんな感じである。
つーか俺抜いて5人しかいないん?全員連れてく気だったんだけど。
「ここの仕事もあるんです。むしろ5人も貴方に集まったのが奇跡です」
「まぁね」
ミカレー、ミスズはいいとしよう。
セスタも俺のスマホフォルダのためとする。
しかし、
「レイクとクラムはなんでなん?」
「私はミスズ様をお前から守るために行くんだ」
「私は魔物の調査です」
「俺に付いてくるってわけじゃないの?」
『無論』
ここまで信頼のない勇者である俺って、ある意味すごくね?
「んまー行こうぜ。動かなきゃはじまらん」
「うわ、何まともなこと言ってるんですか。キモッ」
「俺がまともなこと言うのがそんなに変か」
「変だ」
「ありえん」
「普通じゃないです」
「頭おかしくなったのか?」
「ああ、これは何かの前兆なのか……」
「…………」
なんかいろいろ言われたが、俺は心痛めたりなんかしないんだからね!
……ちょっとだけ涙出てたかもしれない。
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