異世界に行ったら俺が作った自律人形が優秀すぎた!

スガル

異世界に行ったら俺が作った自律人形が優秀すぎた!

「お前なんなんだよ!」

 俺は異世界に来るときに貰った能力で作り出した人形に嫉妬の眼を向けながら叫んだ。

「いえ、主様が寝ていたので、その間に散歩に行ってきただけですが?」

 俺は魔王を倒す為に昨日召喚されて、今日魔王を倒す旅に出るはずだった。

 それが朝目覚めるとコイツは。

 散歩ってなんだっけ? 散歩って普通町を見て歩くとか? え? 俺が間違ってるのか?

 散歩ついでに魔王倒して帰ってきたんだけど、この人形。

 まてまて、俺の存在を否定する行いだぞ。
 いや、俺が作り出した者が、魔王を倒した訳だから俺の意味はあって……んなわけねぇだろ!

 昨日までの俺のワクワク返せや!

 異世界転移で王様に家に返せ、それは出来ないのテンプレ押し問答を繰り広げ、満足した所で魔王退治に行くのがテンプレ勇者の鏡だろ! 憧れるだろ、そういうの!

 マジなんなんだよ、コイツ。

「じゃあ、私が魔王になりましょうか?」

 えっ!

『この一言から俺は安全に出来すぎた、ワクワクする、涙あり笑いありの冒険へと足を踏み出した』

 ふざけんな!

「なに勝手に変なナレーション入れてんだよ!」

「だって私は主様が魔王を倒すから協力しろって昨日言ってたんだもん、私悪くないもん」

「……」

 髪はロングの銀髪に、目は透き通る翡翠ヒスイ、顔は整っていて凛としてる、スタイルもスレンダーで大きくはないが胸も出ている。

 可愛い、つうか俺の理想を100%再現した女の子だ。可愛くない訳がない。だけど、だけどね。チートを駆使して生と死を別ちあい仲間と共に魔王を倒すのがいいんだろ。

 これから俺はどうすればいいの?

「魔王達が我を倒しても第2第3の我が現れるって言ってましたよ」

「それだよ!」




 マジ焦ったー、そうだよなテンプレは魔王が何体かいてソイツらを全員倒したら、邪神が現れてやっと世界が平和にだよな。


 ワクワクしてきたな。夢が溢れるファンタジーの世界。



 マテ、コイツ、ナンテイッタ?



「……達?」

「はい、第2第3とか言うんで、言わなくなるまで消して行ったら、ジャシン? ナントカって言う人が現れてその人も魔王のついでに殺っちゃいました」

「……」

 言葉も出ないってこういうことを言うのかもな。

 レベル1で作ったコイツがなんでこんなぶっ壊れ性能なの? チート? コイツにそんなチートつけてないぞ。

 ただ俺の好みの容姿を創造して、能力は自己治癒しかも自己治癒だって致命傷は回復するのに時間がかかる。

「主様が他の男には触れさせるなって言ってたので私はホラ! かすり傷1つ着いてませんよ」

 俺の前で美少女が身体を回転させて、白のワンピースの隙間から見える白い肌、スカートが揺れて見える綺麗な脚線美に視線が釘付けになる。

 結論から言うとコイツは無傷で魔王や邪神もろとも圧勝したと言う話でした。

 コイツ、そんなに強いのかな? 俺は女神から貰ったチート能力、エレメント創造で風の魔法をコイツに繰り出す。緑の煌めきを纏い鋭い刃が綺麗な白い肌を傷つける。

「痛いよ……主様」

 俺は絶句する。

 あわてて駆け寄ると。

「ごめん、何で避けなかった?」

 こんな物、魔王や邪神の攻撃からしたら避けるのは容易いはず。

「主様は私の主様ですから」

 説明になってねぇーよ。

「主様は私に触れてもいいんですよ、それは主様だけですから」

 俺はなんてことをしてしまったんだ。

 無防備な女の子を傷つけるなんて。

「ごめん、次からはこんな事しないから」

 こうして人形と俺の果てしない自分探しの旅が幕をあける。



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