みんな無課金俺課金(課金するとは言っていない)

穴の空いた靴下

7章 開戦

「こちらがこの地のダンジョンの入り口となります」

卑屈さんに連れられて俺らはダンジョンの前に立っていた。
結構立派な、このボロボロの視界の中では
一番まともに思える扉がそこにはあった
後ろから見ても何もない、どこでもドア的な何かなのだろう
扉に触れると輝石をいくつ使いますかとコンソールが出る。

ふむふむ、こういう仕組みなんだね。

「中に入ると外とは時間の流れが異なります、中に入っているうちは
外の時間はほとんど進みません、中では老化は起こりませんが
疲労は感じます、ただ疲労は時間で回復します。
空腹やその他生理的なことも神の奇跡で制御されております」

神の奇跡とは便利な言葉である。

「中でもし仲魔が倒れると輝石でのその場での復活か
あの泉からの復活になります、
経験は残りますがアイテムは5階層ごとのワープでの脱出以外は消失します。
入る前から持っていたものは内部で使用していなければ
残りますので安心してください。」

とりあえず花江さんと打ち合わせしないと

「花江さん、とりあえずパーティを組んで入ってみましょうか?」
「そうね、入ってみないとわからないからね、
あとあなたのほうが年上っぽいから さん はいらない。
ただ私もタカシって呼ぶけどね」

「別にいいよサオリ、とりあえずPTLパーティーリーダーは自分がやるね、
リーダーの輝石でメンバーはダンジョンに入れるらしいから」
「あなたの仲魔ピクシーだよね、、、?大丈夫なの?
私は運良くSRセイレーンを仲魔にできたからリーダーになってもいいよ?」
「まぁ、お試しだから本気で攻略するときはお願いするよ」

そう答えたものの、中にはいってびっくりするのが楽しみでしょうがない

「ご武運を」

輝石を5個使用

初めてのダンジョンの扉が開かれる。

扉に入ると、いわゆる洞窟であった。
それなりに整えられていて等間隔に松明が壁に設置されていて
ほんのり暗いけど歩くのには不便しなかった。

「じゃぁ、行こうか」
俺の隣にはピクシーの外見をした仲魔がふよふよと浮いていた。
実際のウロボロスはなんか、闇?黒い人間みたいな見た目をしている
「ねぇ、その子の情報非公開にしてるの?」
「ああ、なんか最初の話で対人戦ありそうだったから一応秘匿モードにしてる」
「なるほど、たしかにそうね」
「サオリはなんか落ち着いてるよね、中学生だっけ?
俺はもっと馬鹿だったなぁ・・・」

「私の周りの男も馬鹿ばっかりよ」

吐き捨てるように不愉快な顔をされた

「な、なんかごめん・・・」
「別にいいわ、でもタカシも落ち着いてるわよね、
むしろ少し楽しそう。帰れないかもしれないのに・・・」
「確かに怖いけど、この状況でワクワクしちゃうのが男なんだろうねぇ」
「・・・ほんと男って・・・」

しばらくは驚くほど静かに洞窟を進んでいく、
特に分岐もなくまっすぐに道が続いている。
しばらく歩いていると目の前にグチョグチョと音を立てる物体が見えてきた

「お約束だな・・・」

まぁ、スライム。
雑魚敵との初めての遭遇である
基本的に仲魔が攻撃、
プレイヤーはジョブによるスキルによる支援ってのが
基本的なスタイルなので仲魔に攻撃を命じる。
「いけ!」
俺がそう命令すると仲魔は攻撃を開始した
そう、思いっきり

ちっさい愛らしいピクシーがフッと手をふると
前方に洞窟全体に激しく燃え上がる火炎がスライムを包み消し炭にした。

ああ、弱点属性の火属性の攻撃かぁ・・・

って
「やり過ぎだ!!」

・・・
そーっと後ろを振り向くと
サオリさんは目の前の光景が理解の範疇を超えていらっしゃるようで
ぽかーーーーんとかわいい顔して止まっていました。

俺は諦めてサオリに話すことにした

「実はさ、おれ輝石購入ができるんだよ、
いや、出来るっていうか無限的な?」

最初は汚いものを見るような目で
はぁ?なにバカにしてるの?
って顔されたけど秘匿モードを開放して
仲魔と装備(各部位に当てはめた仲間たち)を見せたら納得してもらえた

「納得はしてないけど、そうだと思うしか無いじゃない」

ごもっともです。
秘匿モードの意味が無いのでむしろ晒して無駄な戦闘を仕掛けてくる奴らを
減らしたほうがいいという結論になった。
本体のレベルが低くても関係ないじゃないか・・・
5個使用の影響もあって、あまりにも過剰な攻撃だった。
サオリの仲魔にはきちんと経験値がいっているみたいなのが救いだった。

「でも、コレならパワーレベリング出来るね」
パワーレベリングってのは強いキャラで弱いキャラを
無理やり強くさせる方法である。

「とりあえずもう、どんどん進んじゃいましょう」

ゲームの方では5階層ごとに区切られていて
100階クリアでエリアクリアって作りだったのがこんな形に
なっているみたいだ、10階層ごとにボスもいる。
エリアボスはかなり強い。
一階層5回雑魚戦、その後階段守る中ボスって言うゲームの流れではなく
ダンジョンの中には魔物がうろついている。
それにエンカウント式なのかな?
戦闘をしかけていくことに今はなっている。

なーーーーーんの、苦労もなく50階層まできた。
本当に驚くほどなーーーーーーーーんの苦労もないのである。
でも、50階層は強めなボスがいるのと
後半は対数的に敵が固くなる。強くなるじゃなくて固くなる。
時間がかかるんだよ、あとたまに理不尽な攻撃がくる。
ソシャゲってそういうの多いよね、
ある程度はいけるけど急に強くなったなぁと思ったら
そこから無課金プレイだと壁のように立ちはだかってくる。
エリアがたくさんあったり、素材でいろいろ作れるところで
無課金プレイヤー救済はあったけど、
やっぱり、エリア制覇しているようなプレイヤーは重課金プレイヤーだ
エリア制覇プレイヤーは名前の前に星がつくからね。
しかもエリア制覇すると次のエリアはまた敵が強くなる。
この繰り返しだ
それに対抗するために課金を繰り返す・・・

時間は有限、課金は無限

ま、今は別の意味で課金が無限なんだけどね

「行くわよ」
ガンガン進んでサオリの仲魔もLvは40を超えている。
オートリジェネと防御UPの相性が良すぎて
サオリの仲魔に少し無理させてもなんともないのが救いだった。

50階の階段まえの扉が重厚な音をあげて開いていく

目の前には闇堕ちした感じの女神に似た女性が立っていた。

「みんな無課金俺課金(課金するとは言っていない)」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く