東方狐著聞集

稜さん@なろう)

八十一尾 永夜異変終幕 ~悪夢~

  やっぱり……ここは、私の神社だったか。
 今、全てを思い出した。私は何度もここに……
 「ラグナ様」

  嗚呼、懐かしい声、懐かしい顔、懐かしい香り
「久しいな、○○」
 「そうですね。ラグナ様、またお会い出来て嬉しいですよ」
  
「なんで私はこんな、大切な夢を忘れていたんだろうな」
「ふふ、それは私の能力のせいですよ。ラグナ様」
  「お前の? だがお前は能力なんて無かったじゃないか。それに、○○は私のことをラグナ様何て呼ばない。あの子は私のことを狐様と呼んでいたんだ、 お前は一体何者なんだ?」

 「あははははハハハハハハ」

 ○○の仮面をつけたこいつはなんなんだ、まるで壊れたラジオのように笑いだしたぞ?! まるで悪い夢を観ているようだ


「アハ、いつからキヅイテタンデスカァ? ラグナ様」
「なんなんだお前は……何で私の前に○○の姿で現れたんだ?! 答えろ!」
「それは、カンタンナコトデスヨ、私が○○とやらの魂を喰らったからですよ。私の名はそうですね……まがいとでも呼んで下さい」
 
渦と名乗った者は、さっきまでの笑顔とは一変、にたぁと言った方がいい笑顔を浮かべている。 
   おかしいな、私は能力に干渉されないように色々と操っていたはずなのに
なぜ、私の記憶を消し、ここに連れてくることが出来た?

「ラグナ様、次の質問は私ですよ? 何故あなたは私の正体に気づけたんですか?」
「私を舐めるなよ? 先程も言ったとおり○○は私のことを狐様とよんでいた。それにな、あの子の亡骸は私が……なのにお前は何故○○の姿なんだ?」

 「ふふ、まさか私が名前の呼び間違えで正体がばれるなんて。ラグナ様の質問に答えましょう。私の能力は○○程度の能力。この能力を使ってラグナ様の心なかをここに○○しただけですよ」

「なら、この場所もお前の――――」
 「あら、もう時間ですか。また入らしてくださいね。狐様」
 時間?! 体が消え――――





「っ!? ここは」
「あら?やっと起きたのね。早くのいてくれるかしら重いわ」
 「す、すまん! なあ霊夢、私は何時間寝ていた?」
「2時間くらいね。それがどうしたの?」
「いや、何でもない。私はもう少し寝る」
 後は任せたぞ。霊夢……


「って、寝るの速いわね。たく……」



つづく

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