東方狐著聞集

稜さん@なろう)

七十七尾 永夜異変 ~終わらない夜 永夜抄~

 ――――ナサイ……オキナ……サイ――――
《起きなさいっていってるでしょうが!》

「うぉ?! なんだ?!」

《ったく、いつまで寝てんのよ、早く起きないと異変が終わるわよ》

「す……すまない。あの、ここはどこだ?」

《ここは博麗神社よ》

 神社にこんなところあったか?
場所的には神社の本殿のような所だがあるはずの物がないのが気になるな。

「なぁ、なんで神を祭ってないんだ?」
《それは、うちの神社には神がいないのよ。昔はいたみたいだけど》
「どんな神様だったんだろうな」
《たしかあんたの名前と同じ名前だったはずよ。あんたじゃないわよね?》

「(まてまて、博麗神社ってもしかして。
イヤでも私の神社は……)なぁ、霊夢」
《なによ、はやくいかないと追い付けなくなるわよ》

「そ、そうだな、あとからでいいか」

◇少女移動中

 道中霊夢が倒したと思われる妖怪たちが気絶していたので迷わずに二人に追い付くことができた。

「霊夢一人だけじゃ無かったんだな。紫と一緒ならすぐに異変も終わるだろうしな」

《なに、独り言いってんのよ》

「なあ、別に異変の内容をお前から聞くだけじゃ駄目なのか?」
 最初から疑問に思っていたんだ。別に話を聞くだけでも理解はできるのにこんな回りくどいやり方で異変の内容を教えるのかと。

《知らないわよ。私は紫に頼まれたからここに来たのよ》
「そうか……お、あれは 魔理沙?」
《あら?懐かしいわね。結果だけ言うとこのあと魔理沙は逃げるわ。ま、そのお陰で異変の首謀者の場所に辿り着くのだけれど》
「なあ、一ついいか……お前と魔理沙はどっちが強いんだ?」

《五分五分よ 。私が負けるときもあるし勝つときもある。 ま、運ね》

 聞こえてるぞボソッと《わたしのほうが強いけどね》 って言ってるのが……魔理沙に聞いても同じことを言いそうだな

《そんなことより着くわよ。首謀者の住む場所が》
「ここが……か兎が多くないか?」
《知らないわよ。ほら出てくるわよ首謀者の部下その一が》



つづく

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