東方狐著聞集

稜さん@なろう)

花の妖怪に苛つく巫女

魂魄妖忌が白玉楼に戻っていったその頃

 霊歌の怪我も良くなり屋敷から出た一行は今からどうするかを話していた。

霊歌「今ラグナがどこにいるかさえわかれば次はなんとかなるのだけど」
雪夢「一応言っときますが妖獣は人型の時よりも獣型の時の方が妖力も断然違うの」
霊歌「それがなんなのよ」
藍「えーと雪夢お姉様が言いたいことは死ぬ可能性もあるから油断しないでっていうことですよ」
霊歌「わかってるわ。最初から本気出すわ」
雪夢「藍変なことを言うな! たく……それよりお姉様はどこにいるのかしら」
 するとそこに
「貴女たちもラグナを探してるのかしら?」
 緑髪の女性が現れた。
雪夢「あ。幽香さん、こないだは姉がお世話になったそうで後日お礼の品を持っていきます」
 幽香と呼ばれた女性は太陽の畑に住んでいる大妖怪の一人だ。
幽香「いいのよ。ラグナを貸してくれたら」

霊歌「ねえ藍ちゃん」
藍「はい?」
霊歌「あの妖怪誰?」
幽香「あら博麗の巫女様じゃないの」
霊歌「博麗の巫女って呼ばないで! 私には博麗霊歌っていう名前があるのよ!」
幽香「嫌だ」
霊歌「アンタ何様名の!?」
幽香「私より強かったら名前で呼んであげるわ。それと私の名前は風見かざみ幽香ゆうかよ」
霊歌「私の方が強いわよ!」
幽香「なら試してみる?」
藍「喧嘩はよしてください!」
幽香「冗談よ」
雪夢「そういえば幽香さんもお姉様を探してるのですか?」
幽香「ええ、ひまわりを少し傷つけられたから……お仕置きをね」
雪夢「それは本当にすいません」
幽香「大丈夫よ。それより今わかったことがあるわ」
霊歌「なによ?」
幽香「教えてあげない」
霊歌「あんたねぇ!」
幽香「冗談よ、怒らないで」
霊歌「怒ってないから早く教えなさいよ!」
幽香「いまラグナは博麗神社の森の周辺にいるらしいわ」
霊歌「なんでそんなことがわかるのよ」
雪夢「それは幽香さんの能力のおかげよ」
霊歌「能力?」
幽香「そう。【花を操る程度の能力】のおかげ」
霊歌「ふーん、まあいいわそれより早く行きましょう!」

つづく

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