東方狐著聞集
七尾 諏訪の神と大和の神と狐さん
「貴女は諏訪大国の土着神、洩矢諏訪子か?」
うーん? 諏訪子の帽子はどうなっているんだ? 目が付いていて気色悪い……うげぇ。睨まれた。
「うん、そうだよ。あんたは誰さ?」
うげぇ……体が動かなくなった?! これが土着神の呪いか……今は神の力、神力を体に薄く貼り付けるようにしている。神力は操りにくいから妖力を悟られない程度に放出してその上に霊力を張れば……よし、体が動くようになった。
「私は大和の神、八坂神奈子です」
うん? 話が進んでいるな。お? なんで私を見ているんだ? え? 自己紹介? よし、任せておけ。
「我は、この村の守り神ラグナだ!」
ふ……決まった! なんか神奈子があきれ顔になっているけど気のせいだ。
「どうして、私が先制布告を受けた国の神のいる神社にいるのか教えてもらいたいんだけど」
その言葉を聞きたかったんだ! なんかピリピリしてるが……まぁ、大丈夫だよね
「それはわた……我が召喚したからだ」
ドヤ……決まった!
「あーはいはい。口調がおかしいよ。普段どおり喋りな」
「え……口調おかしい? 初めて会った時の神奈子の口調を真似ているんだが」
「ちょ、それは言わない約束でしょうが!」
「あはは。なんだろう二人を見てたらなんか考えるのが馬鹿らしくなってきたよ。」
お、諏訪子が笑うと帽子も笑い顔になるのか。なるほど。
「それで、本当にしゃべり方がおかしいのか?」
「はぁー。うん、おかしい。そう思うだろ諏訪の洩矢神よ」
「そうだね。無理してる感がすごいよね。大和の八坂神。あと諏訪子でいいよ」
「なら私も神奈子でいいわ」
むむむ。なんでだ、二人の喋り方に違和感がないだと!?
「く! 負けた」
「何がよ」
「ところでなんで私をここに召喚したのさ」
あ、なんでだっけ?
「それは……」
「私が話します」
ナイス、神奈子!
~少女説明中~
~説明終了~
「ふーん。そう言うことね」
「私は戦いたくないんだ。奪ってきた信仰もほとんどが勝手に部下達が奪って来たからねぇ……はぁ」
ふむふむ。上司が苦労するのはどの時代でも同じか。
「なんか手はないのかねぇ」
「あるわよ」
そろそろ、手を貸してやるか
「ふむ。なら聞こうじゃないか」
「簡単なことよ。まず戦って神奈子が勝ったとしても諏訪子を信仰してる人間の信仰は奪えない。だから洩矢神社だっけ?」
「そうだよ洩矢神社」
「洩矢神社の名前を一文字変えて表では諏訪子を信仰しているように見せて神奈子に信仰が回るように仕組めばいいんじゃないか? そうしたらうるさい部下も納得するだろうし。最悪、私が……ね」
「そんな簡単に出来るのかい? うちの部下は血の気が荒いからな」
「面白そうだけどねぇ。いろいろ決まり事もあるからね」
「出来るわよ、だって私は妖怪なんだから。神の世界の縛りなんて知らないわよ」
「あんた、妖怪だったんだ」
おっとその睨みつけは効かないぜ!
「落ち着きな、諏訪子。これは神にもなれるし人間にもなれるんだよ」
「まぁ。長生きしてれば妖怪でも人間でも神にでもなれるさ」
「普通は無理なんだけどね」
「ラグナはどんなな能力を持っているのさ」
能力? 何それ美味しいの?
「ないよ」
「ないの?!」」
え……二人で驚くこと?
「え……ないけど」
「なんか……すまない」
「あーう。ごめんね、ラグナ」
なんか惨めに感じるんだが……
「いや、謝らないでよ。それより二人の能力は?」
「私は『乾を創造する程度の能力』簡単に言うと天を作る能力だね」
「す、すごい!」
なんなんだ。天を作るってかっこいいな!
「落ち着きなってラグナ」
「なら次は私だね。私は『坤を創造する程度の能力』まぁ、簡単に言うと地を作る能力だよ」
「二人ともすごい能力だな……正直羨ましいよ」
「そう言うラグナだって能力ないのに神力や霊力をちゃんと使えてるじゃん。その二つにまず異なる妖力も使えるならすごいよ」
「もしかして。妖力と霊力のこと気づいてた?」
「そりゃ。気づくさいきなり妖力と霊力が同時に発生するだもん」
「まぁ。普通は霊力と妖力を同時に使うのは不可能だね。さすが人妖大戦の生き残りだ」
「でもそれって千五百年前の話だよね……」
「あ、私は人間側の生き残りだぞ? 霊力とかもその当時の人間と一緒に修行したんだ」
「だからラグナは霊力とかを操る天才なんだね。名づけるなら『努力する天才』かな?」
「狐を追加しなさいよ」
神奈子。ナイス(二回目)
「ねぇねぇ。ラグナ、元の姿になってよ」
「おやおや。私の真の姿に見惚れるんじゃないわよ?」
「ふぅー久しぶりに戻った気がする。結界を張って寝る前に人間状態になって寝たからなぁ」
さて、諏訪子は……なんじゃこりゃあ!?
「モフモフ最ッッ高ッッ!! ハァハァ」
へ、変態だ――!?
つづく
うーん? 諏訪子の帽子はどうなっているんだ? 目が付いていて気色悪い……うげぇ。睨まれた。
「うん、そうだよ。あんたは誰さ?」
うげぇ……体が動かなくなった?! これが土着神の呪いか……今は神の力、神力を体に薄く貼り付けるようにしている。神力は操りにくいから妖力を悟られない程度に放出してその上に霊力を張れば……よし、体が動くようになった。
「私は大和の神、八坂神奈子です」
うん? 話が進んでいるな。お? なんで私を見ているんだ? え? 自己紹介? よし、任せておけ。
「我は、この村の守り神ラグナだ!」
ふ……決まった! なんか神奈子があきれ顔になっているけど気のせいだ。
「どうして、私が先制布告を受けた国の神のいる神社にいるのか教えてもらいたいんだけど」
その言葉を聞きたかったんだ! なんかピリピリしてるが……まぁ、大丈夫だよね
「それはわた……我が召喚したからだ」
ドヤ……決まった!
「あーはいはい。口調がおかしいよ。普段どおり喋りな」
「え……口調おかしい? 初めて会った時の神奈子の口調を真似ているんだが」
「ちょ、それは言わない約束でしょうが!」
「あはは。なんだろう二人を見てたらなんか考えるのが馬鹿らしくなってきたよ。」
お、諏訪子が笑うと帽子も笑い顔になるのか。なるほど。
「それで、本当にしゃべり方がおかしいのか?」
「はぁー。うん、おかしい。そう思うだろ諏訪の洩矢神よ」
「そうだね。無理してる感がすごいよね。大和の八坂神。あと諏訪子でいいよ」
「なら私も神奈子でいいわ」
むむむ。なんでだ、二人の喋り方に違和感がないだと!?
「く! 負けた」
「何がよ」
「ところでなんで私をここに召喚したのさ」
あ、なんでだっけ?
「それは……」
「私が話します」
ナイス、神奈子!
~少女説明中~
~説明終了~
「ふーん。そう言うことね」
「私は戦いたくないんだ。奪ってきた信仰もほとんどが勝手に部下達が奪って来たからねぇ……はぁ」
ふむふむ。上司が苦労するのはどの時代でも同じか。
「なんか手はないのかねぇ」
「あるわよ」
そろそろ、手を貸してやるか
「ふむ。なら聞こうじゃないか」
「簡単なことよ。まず戦って神奈子が勝ったとしても諏訪子を信仰してる人間の信仰は奪えない。だから洩矢神社だっけ?」
「そうだよ洩矢神社」
「洩矢神社の名前を一文字変えて表では諏訪子を信仰しているように見せて神奈子に信仰が回るように仕組めばいいんじゃないか? そうしたらうるさい部下も納得するだろうし。最悪、私が……ね」
「そんな簡単に出来るのかい? うちの部下は血の気が荒いからな」
「面白そうだけどねぇ。いろいろ決まり事もあるからね」
「出来るわよ、だって私は妖怪なんだから。神の世界の縛りなんて知らないわよ」
「あんた、妖怪だったんだ」
おっとその睨みつけは効かないぜ!
「落ち着きな、諏訪子。これは神にもなれるし人間にもなれるんだよ」
「まぁ。長生きしてれば妖怪でも人間でも神にでもなれるさ」
「普通は無理なんだけどね」
「ラグナはどんなな能力を持っているのさ」
能力? 何それ美味しいの?
「ないよ」
「ないの?!」」
え……二人で驚くこと?
「え……ないけど」
「なんか……すまない」
「あーう。ごめんね、ラグナ」
なんか惨めに感じるんだが……
「いや、謝らないでよ。それより二人の能力は?」
「私は『乾を創造する程度の能力』簡単に言うと天を作る能力だね」
「す、すごい!」
なんなんだ。天を作るってかっこいいな!
「落ち着きなってラグナ」
「なら次は私だね。私は『坤を創造する程度の能力』まぁ、簡単に言うと地を作る能力だよ」
「二人ともすごい能力だな……正直羨ましいよ」
「そう言うラグナだって能力ないのに神力や霊力をちゃんと使えてるじゃん。その二つにまず異なる妖力も使えるならすごいよ」
「もしかして。妖力と霊力のこと気づいてた?」
「そりゃ。気づくさいきなり妖力と霊力が同時に発生するだもん」
「まぁ。普通は霊力と妖力を同時に使うのは不可能だね。さすが人妖大戦の生き残りだ」
「でもそれって千五百年前の話だよね……」
「あ、私は人間側の生き残りだぞ? 霊力とかもその当時の人間と一緒に修行したんだ」
「だからラグナは霊力とかを操る天才なんだね。名づけるなら『努力する天才』かな?」
「狐を追加しなさいよ」
神奈子。ナイス(二回目)
「ねぇねぇ。ラグナ、元の姿になってよ」
「おやおや。私の真の姿に見惚れるんじゃないわよ?」
「ふぅー久しぶりに戻った気がする。結界を張って寝る前に人間状態になって寝たからなぁ」
さて、諏訪子は……なんじゃこりゃあ!?
「モフモフ最ッッ高ッッ!! ハァハァ」
へ、変態だ――!?
つづく
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