おねーたんと知りたがり屋の妹ちゃん 夏

稜さん@なろう)

土用丑の日ってなんでウナギを食べるようになったの?

「もきゅもきゅ……ごくん」
「はむはむ……んぐ」

「「おいしい!」」
「おねーたん! 鰻おいしいね!」
「えぇ、そうね。ねぇ妹ちゃん?」
「なぁに?」
「土用丑の日ってなんだか知ってる?」
「知らない」
「じゃあ教えてあげるわ!」
「うん!」

「土用丑の日とは土用の間のうち十二支が丑の日の事ね。土用は、五行に由来する暦の雑節のこどで。1年のうち不連続な4つの期間で、四立の直前の約18日間ずつのことよ」
「雑節?」
「季節の移り変りをより適確に掴むために設けられた、特別な暦日のことよ」
「ふむふむ」
「それで土用丑の日は主に夏の土用の丑の日のことを言うことが多いわ。夏の土用には丑の日が年に1日か2日あって2日ある場合はそれぞれ一の丑・二の丑というのよ。厳密には土用は四季の毎季それぞれに1回ずつあって、土用の丑の日は年に約6回程あるの」

「そうだったんだ。でもなんで土用丑の日に鰻を食べるようになったの?」
「それは、讃岐国出身の平賀源内さんが発案したという説が最もよく知られているわ。これによると鰻が売れない鰻屋さんが平賀源内さんに相談したら「本日土用丑の日」と書いた紙を店の前に貼りなさいって言われて鰻屋さんが貼ったところお客さんが増えて他の鰻屋さんが真似してのが土用丑の日に鰻を食べるようになったって言われているわ」

「今回も説が多いね」
「そんなものよさて、食べま……しょうってない!? あれ? あれ?」
「もぐもぐもきゅん」
「妹ちゃん? もしかして」
「しーらない」

完!

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