高校生は蛇になる
114話 第一ノ試練 報酬
「くそっ、あの時強制命令をしておけば……」
少なくとも、追いかけて来るのは防げたはずだ
「まあ、君の配下が何をしようが私達は関係無い。それに、君はこの空間と、ここに連なる空間からは出られない。戻れないのだよ。だから開き直ることを私はおすすめする。次の試練のためにも、な」
「どうしてここから出られない?」
「簡単なことさ。ここは私が作った空間。そして、私が維持している空間だ。私を殺しても出られないよ。この空間が、君諸共消えてしまうからね」
でも、終焉神を使えば、ここから出られるはずだ。早くフィートを迎えに行かないと。
「言ったはずだよ、ここからは出られないと。終焉神は私の主が封じている。移動に使う場合のみだけどね。でもここから出る事だって移動だ。出たいのなら、終焉神の力を技能魔王……いや、技能魔神で制御するしかないよ。つまり君は、試練を全てクリアするまでここから出られないと」
「……さっきから思っていたが、なぜ考えている事が分かる?」
不気味だ。厨二病ポーズと相まって不気味だ。
「不気味だなんて、相変わらず酷いね。私がなぜ君の心を読めるのか、についてだが、譲渡魔王の力だよ」
「関係有るのか?」
「性格には裏能力だけどね。譲渡魔王は、何かを押し付けて何かを対価として奪う。そんな魔王だ。対価が自分で選べるから恐ろしいよ。例えば、空間に過剰なエネルギーを押し付けて、新たな空間を対価として求める。と言った具合にね」
「この空間の作られ方は解った。だが、それがどうして俺の心を読むことに繋がる?」
「君に、この空間に存在する権利を与えて、対価として心を読み取る。仮に、私が君のその権利を剥奪したら、君という存在がサヨナラだよ。ま、そんなことはしないけどね」
いつの間に命を握られていたのか。
「っと、それは置いといて、君には早く次の試練に行って貰わないと。第一の試練の合格祝いだ。受け取ってくれ」
『神々ノ力、神ノ化身、世界ノ破滅の取得を確認。終焉神により、強制統合します。……神々ノ黄昏を取得しました』
「……何か聞こえたんだけど」
「……君の心を通してハッキリと聞こえたよ。いやー、まさか主から君に押し付けろと言われていたスキルがそれを取得させるためだったとは。複製して手元に残さなくて良かったよ。いや本当に」
「……ッチ」
「聞かなかったことにしてあげよう。他にも、譲渡魔王の劣化版と神業をプレゼントしたから。うまく使えよ。それじゃこの扉の先が次の空間だ。行ってらっしゃい」
あんな扉、今までどこにあった。まあいいか。
「次に会うときは俺が技能魔神になってからだな」
「私はずっと君を見るけどな。それじゃ、くれぐれも神々ノ黄昏を使うんじゃないよ。世界が一つ滅びるどころじゃ済まないからね」
「勿論だ」
少なくとも、追いかけて来るのは防げたはずだ
「まあ、君の配下が何をしようが私達は関係無い。それに、君はこの空間と、ここに連なる空間からは出られない。戻れないのだよ。だから開き直ることを私はおすすめする。次の試練のためにも、な」
「どうしてここから出られない?」
「簡単なことさ。ここは私が作った空間。そして、私が維持している空間だ。私を殺しても出られないよ。この空間が、君諸共消えてしまうからね」
でも、終焉神を使えば、ここから出られるはずだ。早くフィートを迎えに行かないと。
「言ったはずだよ、ここからは出られないと。終焉神は私の主が封じている。移動に使う場合のみだけどね。でもここから出る事だって移動だ。出たいのなら、終焉神の力を技能魔王……いや、技能魔神で制御するしかないよ。つまり君は、試練を全てクリアするまでここから出られないと」
「……さっきから思っていたが、なぜ考えている事が分かる?」
不気味だ。厨二病ポーズと相まって不気味だ。
「不気味だなんて、相変わらず酷いね。私がなぜ君の心を読めるのか、についてだが、譲渡魔王の力だよ」
「関係有るのか?」
「性格には裏能力だけどね。譲渡魔王は、何かを押し付けて何かを対価として奪う。そんな魔王だ。対価が自分で選べるから恐ろしいよ。例えば、空間に過剰なエネルギーを押し付けて、新たな空間を対価として求める。と言った具合にね」
「この空間の作られ方は解った。だが、それがどうして俺の心を読むことに繋がる?」
「君に、この空間に存在する権利を与えて、対価として心を読み取る。仮に、私が君のその権利を剥奪したら、君という存在がサヨナラだよ。ま、そんなことはしないけどね」
いつの間に命を握られていたのか。
「っと、それは置いといて、君には早く次の試練に行って貰わないと。第一の試練の合格祝いだ。受け取ってくれ」
『神々ノ力、神ノ化身、世界ノ破滅の取得を確認。終焉神により、強制統合します。……神々ノ黄昏を取得しました』
「……何か聞こえたんだけど」
「……君の心を通してハッキリと聞こえたよ。いやー、まさか主から君に押し付けろと言われていたスキルがそれを取得させるためだったとは。複製して手元に残さなくて良かったよ。いや本当に」
「……ッチ」
「聞かなかったことにしてあげよう。他にも、譲渡魔王の劣化版と神業をプレゼントしたから。うまく使えよ。それじゃこの扉の先が次の空間だ。行ってらっしゃい」
あんな扉、今までどこにあった。まあいいか。
「次に会うときは俺が技能魔神になってからだな」
「私はずっと君を見るけどな。それじゃ、くれぐれも神々ノ黄昏を使うんじゃないよ。世界が一つ滅びるどころじゃ済まないからね」
「勿論だ」
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