超迷宮奇譚伝 『このアイテムは装備できません!』
参加メンバー
僕が知っている顔は―———
ドラゴン
オム・オント
カイム
ラン・サヲリ
ラン・ミドリ
サンボル先生
キク先生
それにもう1人
僕とドラゴンは当然参加として……
今は解散した『トーア・サクラ捜索部隊』から元隊長のオント。
オントの片腕で、もう1人の『龍の足枷』使い カイム。
シュット国から騎士としてサヲリさんとミドリさんのラン姉妹。
シュット学園の教師、かつての最強探索者として、サンボル先生とキク先生が選ばれたそうだ。
そして、最後の1人は……
「お前、なんでいるの?」
「おいおい、心友。そりゃないぜ」
ケンシだった。
おかしい。ここに集められた人材の条件は一騎当千だったはず……
シュット学園時代は同室とあって、よくコンビを組んでいたのだが、間違っても一騎当千と言われるほどの力量は持っていなかったと思うのだが?
そんな疑問を彼も感じたのだろう。
「なぁに、お前が世界に飛び出して、旅を続けている間に俺もいろいろあったんだよ。本当にアレは……地獄だったぜ。うふふふ」
なんとなく地獄を見たのはわかった。暗黒騎士みたいな鎧着ているし……
初めて会う人は2人。
1人は赤い髪に整った顔立ち。 僕の視線に気づいたのか、彼は自分から立ち上がり、自己紹介を始めた。
「初めまして、インザンキ。こっちは相棒のアンドリューだ」
隣にいた魔導士風の男性が立ち上がった。 顔を隠していたフードを上げ、素顔を見る。
若い金髪。 こちらもインザンキに負けない顔立ちだが、彼より繊細な印象があり、今まで出会った探索者にいないタイプだった。
「インザンキとアンドリュー……もしかして、現役最強の探索者コンビとして有名な?」
インザンキは自慢げな笑みを、アンドリューを少し恥ずかし気な笑みを、それぞれ浮かべた。
この人達が現最強。探索者の頂点。少し身震いをした。
「最強なんて恥ずかしい。俺らもダンジョンの最深部に足を踏み入れたって有名なトーア・サクラと会ってみたかったんだよ」
「なぁ!」とインザンキは相棒に同意を求め、アンドリューもそれに答えた。
「そうですか。僕に答えれる事でしたら、なんでもお答えします」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「おい」と服を引っ張られる。
探索者最強コンビと楽しく話をしていた僕は現実に戻された。
誰だ? と見ればケンシだった。
「なんだい? 今、良い所なんだけど?」
「いや、お前の恋人が凄い顔をして睨んでいるだけど……」
「恋人? 誰の事だ?」とケンシが指差す方向を見るとドラゴンが凄い顔をしていた。
「俺たちは気にすんな。これから、いつでも話せるんだ。いかしたガールフレンドの所に行っておいで」
「それじゃ、お言葉に甘えて」
ヒラヒラと手を振るインザンギに送られてドラゴンの元へ行く。
すると……
「どういう事なんですかね!」
「うわぁ、お前、酔ってるのか! 一応、出発前だぞ!」
どうやら、厨房から酒をくすねていたらしい。
真っ赤な顔をして、足元がふらついてない。口調も怪しい。
「私という妻がいながら、サヲリさんとやらとは結婚の約束? 今度はアリスちゃんを王様から奪略婚狙いと思わせておいて、男と楽しく……まさか男色まであるとは思ってもみませんでしたよ」
「男色のけなんでない! 人聞きが悪すぎる!」
「本当に?」
「あぁ、本当だ」
「本当に! 本当に私だけですか?」
「何を!?」
論法がぶっ飛んできたぞ。 水を飲ませないと! 水を!
「そうですね! 今のサクラさんは、お父さん!お父さんと慕っていたクリムちゃんがいない事に気づかないほど私に夢中ですからね」
Zzz・・・ Zzz・・・と寝息を立て始めた。
「・・・・・・やばい。クリムの事を忘れていた」
僕は準備を進めるオントに尋ねた。
「あぁ、魔剣の事か。封印を解くと暴れ始めるから、あのままだぞ」
サーと血が引いて行く感覚。
僕は甘えていた。 クリムの強さに―――
彼女なら、何だかんだで自力で封印を解いて脱出するものだと思い込んでいた。
「魔剣は……ロウ・クリムはどこに!」
「暴れるから元の持ち主に返したが?」
「僕は受け取ってないぞ!」
「あん? だから、お前じゃねぇよ。元の持ち主だってんだろ」
「誰の事……」
「私ですよ。サクラくん」と話に入ってきたのはサンボル先生だった。
そして、その腰には魔剣ロウ・クリムが刺してあった。
ドラゴン
オム・オント
カイム
ラン・サヲリ
ラン・ミドリ
サンボル先生
キク先生
それにもう1人
僕とドラゴンは当然参加として……
今は解散した『トーア・サクラ捜索部隊』から元隊長のオント。
オントの片腕で、もう1人の『龍の足枷』使い カイム。
シュット国から騎士としてサヲリさんとミドリさんのラン姉妹。
シュット学園の教師、かつての最強探索者として、サンボル先生とキク先生が選ばれたそうだ。
そして、最後の1人は……
「お前、なんでいるの?」
「おいおい、心友。そりゃないぜ」
ケンシだった。
おかしい。ここに集められた人材の条件は一騎当千だったはず……
シュット学園時代は同室とあって、よくコンビを組んでいたのだが、間違っても一騎当千と言われるほどの力量は持っていなかったと思うのだが?
そんな疑問を彼も感じたのだろう。
「なぁに、お前が世界に飛び出して、旅を続けている間に俺もいろいろあったんだよ。本当にアレは……地獄だったぜ。うふふふ」
なんとなく地獄を見たのはわかった。暗黒騎士みたいな鎧着ているし……
初めて会う人は2人。
1人は赤い髪に整った顔立ち。 僕の視線に気づいたのか、彼は自分から立ち上がり、自己紹介を始めた。
「初めまして、インザンキ。こっちは相棒のアンドリューだ」
隣にいた魔導士風の男性が立ち上がった。 顔を隠していたフードを上げ、素顔を見る。
若い金髪。 こちらもインザンキに負けない顔立ちだが、彼より繊細な印象があり、今まで出会った探索者にいないタイプだった。
「インザンキとアンドリュー……もしかして、現役最強の探索者コンビとして有名な?」
インザンキは自慢げな笑みを、アンドリューを少し恥ずかし気な笑みを、それぞれ浮かべた。
この人達が現最強。探索者の頂点。少し身震いをした。
「最強なんて恥ずかしい。俺らもダンジョンの最深部に足を踏み入れたって有名なトーア・サクラと会ってみたかったんだよ」
「なぁ!」とインザンキは相棒に同意を求め、アンドリューもそれに答えた。
「そうですか。僕に答えれる事でしたら、なんでもお答えします」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「おい」と服を引っ張られる。
探索者最強コンビと楽しく話をしていた僕は現実に戻された。
誰だ? と見ればケンシだった。
「なんだい? 今、良い所なんだけど?」
「いや、お前の恋人が凄い顔をして睨んでいるだけど……」
「恋人? 誰の事だ?」とケンシが指差す方向を見るとドラゴンが凄い顔をしていた。
「俺たちは気にすんな。これから、いつでも話せるんだ。いかしたガールフレンドの所に行っておいで」
「それじゃ、お言葉に甘えて」
ヒラヒラと手を振るインザンギに送られてドラゴンの元へ行く。
すると……
「どういう事なんですかね!」
「うわぁ、お前、酔ってるのか! 一応、出発前だぞ!」
どうやら、厨房から酒をくすねていたらしい。
真っ赤な顔をして、足元がふらついてない。口調も怪しい。
「私という妻がいながら、サヲリさんとやらとは結婚の約束? 今度はアリスちゃんを王様から奪略婚狙いと思わせておいて、男と楽しく……まさか男色まであるとは思ってもみませんでしたよ」
「男色のけなんでない! 人聞きが悪すぎる!」
「本当に?」
「あぁ、本当だ」
「本当に! 本当に私だけですか?」
「何を!?」
論法がぶっ飛んできたぞ。 水を飲ませないと! 水を!
「そうですね! 今のサクラさんは、お父さん!お父さんと慕っていたクリムちゃんがいない事に気づかないほど私に夢中ですからね」
Zzz・・・ Zzz・・・と寝息を立て始めた。
「・・・・・・やばい。クリムの事を忘れていた」
僕は準備を進めるオントに尋ねた。
「あぁ、魔剣の事か。封印を解くと暴れ始めるから、あのままだぞ」
サーと血が引いて行く感覚。
僕は甘えていた。 クリムの強さに―――
彼女なら、何だかんだで自力で封印を解いて脱出するものだと思い込んでいた。
「魔剣は……ロウ・クリムはどこに!」
「暴れるから元の持ち主に返したが?」
「僕は受け取ってないぞ!」
「あん? だから、お前じゃねぇよ。元の持ち主だってんだろ」
「誰の事……」
「私ですよ。サクラくん」と話に入ってきたのはサンボル先生だった。
そして、その腰には魔剣ロウ・クリムが刺してあった。
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