異世界リベンジャー
祝勝会 ①
  ドックンと心音の急激な高まりを感じる。それを悟られまいと、平常心を心がける。
「や…やぁ……」
俺の内心を裏切ったかのように裏返った声が口から出ていった。
そんな俺をクルスは、明らかに訝しがった表情をしてみてる。
……へ、平常心。
「ど、どうしたんだ?クルス?こんな所に?」
「こんな所って、ここは貴殿の部屋だろ?変な奴だなぁ」
クルスは苦笑を浮かべ、部屋に入ってくる。
「ん~なんて言うか。祝勝会に貴殿は出席しなかっただろ?私くらいは祝ってやろうと考えてな」
今まで気がつかなかったが、彼女はバスケットを持っていた。
バスケットというと、バスケットボールの方が有名になっているが、彼女が持っている物は、ボールでもゴールでもない。もちろん、籠だ。植物で編んだカバンと言えばいいのだろうか?
……動揺しているなぁ。
誰もバスケットの説明など望んでいないだろう。
注目すべきは、バスケットの中身。
ワインボトルが4本。それに簡単な食べ物が少々。
 
「いや、俺は18才になってないぞ」
俺は現役の高校生であり、かつ未成年だ。いや、飲酒は20歳になってからか?
「それだったら、私もそうだ」
「ダメじゃねぇか!」
「?」
俺の突っ込みにクルスはポカーンとした表情を浮かべていた。
まるで、言葉の意味がわかっていないかの……いや、違うのか?
クルスの話を聞いてみる。どうやらナシオンには、飲酒の年齢制限が低いらしい。
「そうか、そうか。貴殿の国だと成人の年齢が、こちら側よりも高いのか」
「そうだ。だから、俺には酒を飲むという習慣がない」
「なぁに、心配するな。これは酒ではない。果実や穀物を発酵させた飲み物だ」
「それが酒だ!あーもう飲んでやがる!酔っぱらうの早いわ」
「酔ってない。私は酔ってないぞ。そんな事より、私の酒が飲めないのか!」
飲まされた。強引に。
確かにここが日本ならば、法律違反になるだろう。
しかし、ここはどこだ? モンドであり、ナシオンだ。そう異世界なのだよ。
日本が未成年の飲酒を禁じていようが、ここでは法律が違う。
14歳で飲酒が認められている国に酒を嗜んで法律に触れる事になるのだろうか?
否!断じて否だ!
……いかん。アルコールが回っていている。まともな思考能力が著しく低下していっている。
ついでに視界も回ってきた。
「それで?」とクルス。
「何が?」と俺。
「話しなさいよ。貴殿の事なら武勇伝もあるだろ」
「あぁ、それか」
俺は話した。荻原みどりとの戦いを……
「や…やぁ……」
俺の内心を裏切ったかのように裏返った声が口から出ていった。
そんな俺をクルスは、明らかに訝しがった表情をしてみてる。
……へ、平常心。
「ど、どうしたんだ?クルス?こんな所に?」
「こんな所って、ここは貴殿の部屋だろ?変な奴だなぁ」
クルスは苦笑を浮かべ、部屋に入ってくる。
「ん~なんて言うか。祝勝会に貴殿は出席しなかっただろ?私くらいは祝ってやろうと考えてな」
今まで気がつかなかったが、彼女はバスケットを持っていた。
バスケットというと、バスケットボールの方が有名になっているが、彼女が持っている物は、ボールでもゴールでもない。もちろん、籠だ。植物で編んだカバンと言えばいいのだろうか?
……動揺しているなぁ。
誰もバスケットの説明など望んでいないだろう。
注目すべきは、バスケットの中身。
ワインボトルが4本。それに簡単な食べ物が少々。
 
「いや、俺は18才になってないぞ」
俺は現役の高校生であり、かつ未成年だ。いや、飲酒は20歳になってからか?
「それだったら、私もそうだ」
「ダメじゃねぇか!」
「?」
俺の突っ込みにクルスはポカーンとした表情を浮かべていた。
まるで、言葉の意味がわかっていないかの……いや、違うのか?
クルスの話を聞いてみる。どうやらナシオンには、飲酒の年齢制限が低いらしい。
「そうか、そうか。貴殿の国だと成人の年齢が、こちら側よりも高いのか」
「そうだ。だから、俺には酒を飲むという習慣がない」
「なぁに、心配するな。これは酒ではない。果実や穀物を発酵させた飲み物だ」
「それが酒だ!あーもう飲んでやがる!酔っぱらうの早いわ」
「酔ってない。私は酔ってないぞ。そんな事より、私の酒が飲めないのか!」
飲まされた。強引に。
確かにここが日本ならば、法律違反になるだろう。
しかし、ここはどこだ? モンドであり、ナシオンだ。そう異世界なのだよ。
日本が未成年の飲酒を禁じていようが、ここでは法律が違う。
14歳で飲酒が認められている国に酒を嗜んで法律に触れる事になるのだろうか?
否!断じて否だ!
……いかん。アルコールが回っていている。まともな思考能力が著しく低下していっている。
ついでに視界も回ってきた。
「それで?」とクルス。
「何が?」と俺。
「話しなさいよ。貴殿の事なら武勇伝もあるだろ」
「あぁ、それか」
俺は話した。荻原みどりとの戦いを……
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