異世界リベンジャー
食虫植物たちの猛攻
襲い掛かってくる食虫植物に、俺は火炎と放射する。
だが、食虫植物の数が多い。 圧倒的に手数が足りない。
燃やされるのを顧みぬ事もなく、食虫植物たちは前に出る。
もっとも、植物である以上は、知性があっての行動ではなく、反応に近い動いなのだろうが……
俺は構わず、放射前の火炎を拳に乗せて殴り倒す。
剣にも炎を付加させて切り払う。
それを何度も、何度も繰り返す。
意外なのは植物に炎の効き目が弱い。
サボテンが砂漠で平気なのは、水分の蒸発を防ぐ機能があると聞いた事があるが、水を中に溜め込んでいるのか?
食虫植物の根っこを見る。
まるで人間の足だ。完全に二足歩行をしているようにしか見えない。
植物は根っこから水分を吸収してたりするらしいが……
植物の魔改造は、俺の専門外で想像すらできない。
おっと、油断していると―――
牙が生え揃った咢が、俺の服をかすめていく。
牙に裾が引っ掛かり、その勢いで体が持って行かれそうになる。
だが、抵抗するのではなく、勢いを利用する。
そのまま、体を半回転させながら、勢いを載せて剣を振るう。
回転切りだ。
一体目……いや、一輪目か。
一輪目を真っ二つにすると、さらに回転を強める。
自身の体をコマのように加速させ、周囲の食虫植物に切りつける。
連続回転切り。
相手が植物とあってか、たぶん上から見ると、刃が回転するタイプの草刈機に似て見える事だろう。
スパッ スパッ スパッと音を生み出しながら、食虫植物たちを一掃していく。
気がつくと食虫植物が距離を取り始めた。
無造作に襲っても、返り討ちにあうと理解したのだろうか?
知能がないはずなのに?
そして、十分に距離が取れたと判断したのだろう。
自身のつるを鞭のように振るってきた。
速い。 見てからの回避は困難。事前予想で剣を振るい、つるの鞭を追撃する。
一撃、一撃を切り落としていく。不意に、視界の隅で異物を捉えた。
高速で迫ってくるそれをギリギリで躱す。
見るからに硬そうな球体。それは、どこからどう見ても植物の種。
食虫植物たちは自分たちの種すら武器に使い始めたのだ。
鞭と種。遠距離攻撃のコンビネーション。
コイツら、もしかして、知能があるのか?
数に物を言わせた隙のない連続攻撃。
ジリ貧だ。このままだと、いずれは力尽きて倒れてしまう―――否。
集中力が途切れただけで、集中砲火を受けてしまう。
これは、もう対処方法が思いつかない。
それがわかっているのか、心なしか植物たちが笑っているように見える。
「……だめだ。これはダメだ。対策が練れない。もう少し早く使われていたら……
負けていた」
俺が言い終えた。そのタイミング。
食虫植物たちは……
勢いよく、バタバタと音を立てながら倒れ始めた。
だが、食虫植物の数が多い。 圧倒的に手数が足りない。
燃やされるのを顧みぬ事もなく、食虫植物たちは前に出る。
もっとも、植物である以上は、知性があっての行動ではなく、反応に近い動いなのだろうが……
俺は構わず、放射前の火炎を拳に乗せて殴り倒す。
剣にも炎を付加させて切り払う。
それを何度も、何度も繰り返す。
意外なのは植物に炎の効き目が弱い。
サボテンが砂漠で平気なのは、水分の蒸発を防ぐ機能があると聞いた事があるが、水を中に溜め込んでいるのか?
食虫植物の根っこを見る。
まるで人間の足だ。完全に二足歩行をしているようにしか見えない。
植物は根っこから水分を吸収してたりするらしいが……
植物の魔改造は、俺の専門外で想像すらできない。
おっと、油断していると―――
牙が生え揃った咢が、俺の服をかすめていく。
牙に裾が引っ掛かり、その勢いで体が持って行かれそうになる。
だが、抵抗するのではなく、勢いを利用する。
そのまま、体を半回転させながら、勢いを載せて剣を振るう。
回転切りだ。
一体目……いや、一輪目か。
一輪目を真っ二つにすると、さらに回転を強める。
自身の体をコマのように加速させ、周囲の食虫植物に切りつける。
連続回転切り。
相手が植物とあってか、たぶん上から見ると、刃が回転するタイプの草刈機に似て見える事だろう。
スパッ スパッ スパッと音を生み出しながら、食虫植物たちを一掃していく。
気がつくと食虫植物が距離を取り始めた。
無造作に襲っても、返り討ちにあうと理解したのだろうか?
知能がないはずなのに?
そして、十分に距離が取れたと判断したのだろう。
自身のつるを鞭のように振るってきた。
速い。 見てからの回避は困難。事前予想で剣を振るい、つるの鞭を追撃する。
一撃、一撃を切り落としていく。不意に、視界の隅で異物を捉えた。
高速で迫ってくるそれをギリギリで躱す。
見るからに硬そうな球体。それは、どこからどう見ても植物の種。
食虫植物たちは自分たちの種すら武器に使い始めたのだ。
鞭と種。遠距離攻撃のコンビネーション。
コイツら、もしかして、知能があるのか?
数に物を言わせた隙のない連続攻撃。
ジリ貧だ。このままだと、いずれは力尽きて倒れてしまう―――否。
集中力が途切れただけで、集中砲火を受けてしまう。
これは、もう対処方法が思いつかない。
それがわかっているのか、心なしか植物たちが笑っているように見える。
「……だめだ。これはダメだ。対策が練れない。もう少し早く使われていたら……
負けていた」
俺が言い終えた。そのタイミング。
食虫植物たちは……
勢いよく、バタバタと音を立てながら倒れ始めた。
「その他」の人気作品
書籍化作品
-
-
337
-
-
63
-
-
26950
-
-
125
-
-
3
-
-
52
-
-
140
-
-
4
-
-
23252
コメント