どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
380
メェの先導の元、俺はロアの部屋へと戻ってきた。
そのあと、メェは俺を見て。
「さぁ、ここで大人しくしてるですよ!」
「おっおぉ」
厳しい口調で言ってくる。
言われなくても、そうするつもりだが……なんだろう、メェもそうだが、さっきの鬼騎も妙に気を張り詰めている。
って、当然か…誰かが襲撃しに来たんだ、ピリピリするのは当たり前だ。
……取り合えず座ろう。
そして、この騒動が無事治まる事を願おう。
スタスタスタ…と椅子に近付いて、スッと椅子に座る。
「メェ、座らないのか?」
「っ! えっ? メェは今、座りたく無い気分です! だから気にしなくて良いです!」
…そうか、そう言う気分か。
なんか良くわからないが、本人がそう言うなら良いか。
ん? そう言う気分? あぁ、そう言えば、その言葉ってアヤネが良く口に出してたな。
毎回毎回、どういう気分だよ! って思ったっけ……。
……っ!? まっまて、今になって凄く不味い事に気づいたぞ! 今まさに、誰かが襲撃しに来たんだよな?
アヤネ……アヤネは大丈夫なのか? あいつ、今何処にいるか分からないが…もし、近くに要るなら…アヤネが危ない! だとしたら…こんな所でじっとなんてしてられない!
「メェ、俺少し様子を…」
「ダメです!」
見てくる、と言おうとしたがダメだった。
俺は立ち上がって扉の方へと行くが、メェが扉の前に立ちはだかる。
「退いてくれ!」
「ダメですっ! 今、危険だから出てっちゃダメですっ」
言い分は分かるっ。
だが、それを聞いてなんか要られない!
「アヤネが心配なんだ! だから…退いてくれ!」
それを言うと、メェはピクリと身体を動かす。
そして、うつ向いた。
「うぅ…。そっそれは、わっ分かる…ですぅ。けど、アヤネは此処には居ないかも知れないですよ?」
「いるかも知れないだろ?」
「そっ…そうです…けどぉ。とっ兎に角っ! ダメな物はダメです!」
くっ、なかなか退いてくれない。
だが、ここはどうしても通らせて貰うぞ! そう思って、床を蹴り扉へ突っ込もうとする俺……これでメェを強引に退いて部屋を出ていけば良い!
「だっだからっ、ダメです!」
とは思ったものの、普通に張り手でドンッ! と弾き飛ばされた。
「ぁぐっ」
小さな悲鳴を上げて仰向けに倒れたそのあと、俺はメェによって白衣の中から包帯取り出して、それでぐるぐる巻きに拘束され身動きが取れなくなった。
くっ…自分の体力の事、忘れてた。
それを悔やんでると、メェに抱っこされ、ベットへ寝かされてしまった。
そのあと、メェが近くに座ってくる。
「逃げないように監視するですよ!」
この徹底された守り、全身身動き取れないのに見なくても良いだろう。
これじゃぁ隙を見て抜け出せないじゃないか、まぁ…身動き取れない時点で抜け出す事なんて出来ないけどな。
はぁ…これで完全に出ていけなくなった。
こうなったら願うしかないか…アヤネ、もしこの近くにいるんだったら……逃げてくれ!
そう願いながら、俺はアヤネの無事を願った…。
◇
シルクとメェが部屋にいる頃、鬼騎は必死の形相で廊下を全力で走っていた。
「くっ……なにしとんだ、あの魔王はよぉっ!!」
全身に悪寒が走る。
とてつもない程の狂気、走ってる最中なのに震えが止まらん……。
それを放ってるのは、魔王さんだ。
たくっ…料理の仕込みをしとる最中、それを感じたから慌てて飛んで来た。
あの時は尋常じゃないくらい戦慄したな…。
思わず鍋をひっくり返ししちまった。
あの感じは怒気……つまり、魔王さんが怒っとると言う事だ。
何に対して怒っとるのかは知らんが…早く行かないとヤバイのは確実だ。
何でかつぅとだな……。
その怒気の方へ近付くに連れ、怒気が大きくなってる事と……。
ドゴォォンッ!! ドンッ! ボンッバンッジュガァァァンッ!!
凄まじい破壊音が聞こえるからだ。
まぁ、派手に暴れてお祭り騒ぎってやつだ。
と、そんな冗談は抜きにしてだ……このままだと城を破壊しかねん。
あの破壊音と、怒気を感じれば、自ずとそう思うもんだ。
で、一応しぃ坊をここに連れて来なかったのを説明すっとだなぁ。
こんな音が聞こえるつぅのに、しぃ坊を連れ出すのは危険だ。
あいつは体力ねぇし、今は傷心中だ…だから今はゆっくり休んで欲しい。
こんな厄介事は俺等で解決すりゃぁいいのさ。
つぅ訳で置いてきたんだが…ちゃんとじっとしてんのか? 一応メェさんに見守って貰うよう頼んだが……大丈夫か? ちと心配だ。
まぁ……それよりも今は、早いとこロア嬢んとこに行くのが先だ! きっとあのシスコンも先に行っとるだろう。
奴の魔力も感じるからな…あとヴァームの魔力も感じる。
だから俺も早くいかねぇと……早く行って、暴れまくるロア嬢にお灸を据えねぇとな。
だからラキュ、精々姉に吹っ飛ばされんよう魔王さんを抑えとけよ、あとヴァーム…お前さんも何とかロアを抑えとってくれ、俺も早いとこ加勢に行くからな! 
ダッダッダッーー
そう強く思いながら、大きく足音を鳴らし、出来るだけ早く魔王さんが暴れとる所へ向かって行った。
そのあと、メェは俺を見て。
「さぁ、ここで大人しくしてるですよ!」
「おっおぉ」
厳しい口調で言ってくる。
言われなくても、そうするつもりだが……なんだろう、メェもそうだが、さっきの鬼騎も妙に気を張り詰めている。
って、当然か…誰かが襲撃しに来たんだ、ピリピリするのは当たり前だ。
……取り合えず座ろう。
そして、この騒動が無事治まる事を願おう。
スタスタスタ…と椅子に近付いて、スッと椅子に座る。
「メェ、座らないのか?」
「っ! えっ? メェは今、座りたく無い気分です! だから気にしなくて良いです!」
…そうか、そう言う気分か。
なんか良くわからないが、本人がそう言うなら良いか。
ん? そう言う気分? あぁ、そう言えば、その言葉ってアヤネが良く口に出してたな。
毎回毎回、どういう気分だよ! って思ったっけ……。
……っ!? まっまて、今になって凄く不味い事に気づいたぞ! 今まさに、誰かが襲撃しに来たんだよな?
アヤネ……アヤネは大丈夫なのか? あいつ、今何処にいるか分からないが…もし、近くに要るなら…アヤネが危ない! だとしたら…こんな所でじっとなんてしてられない!
「メェ、俺少し様子を…」
「ダメです!」
見てくる、と言おうとしたがダメだった。
俺は立ち上がって扉の方へと行くが、メェが扉の前に立ちはだかる。
「退いてくれ!」
「ダメですっ! 今、危険だから出てっちゃダメですっ」
言い分は分かるっ。
だが、それを聞いてなんか要られない!
「アヤネが心配なんだ! だから…退いてくれ!」
それを言うと、メェはピクリと身体を動かす。
そして、うつ向いた。
「うぅ…。そっそれは、わっ分かる…ですぅ。けど、アヤネは此処には居ないかも知れないですよ?」
「いるかも知れないだろ?」
「そっ…そうです…けどぉ。とっ兎に角っ! ダメな物はダメです!」
くっ、なかなか退いてくれない。
だが、ここはどうしても通らせて貰うぞ! そう思って、床を蹴り扉へ突っ込もうとする俺……これでメェを強引に退いて部屋を出ていけば良い!
「だっだからっ、ダメです!」
とは思ったものの、普通に張り手でドンッ! と弾き飛ばされた。
「ぁぐっ」
小さな悲鳴を上げて仰向けに倒れたそのあと、俺はメェによって白衣の中から包帯取り出して、それでぐるぐる巻きに拘束され身動きが取れなくなった。
くっ…自分の体力の事、忘れてた。
それを悔やんでると、メェに抱っこされ、ベットへ寝かされてしまった。
そのあと、メェが近くに座ってくる。
「逃げないように監視するですよ!」
この徹底された守り、全身身動き取れないのに見なくても良いだろう。
これじゃぁ隙を見て抜け出せないじゃないか、まぁ…身動き取れない時点で抜け出す事なんて出来ないけどな。
はぁ…これで完全に出ていけなくなった。
こうなったら願うしかないか…アヤネ、もしこの近くにいるんだったら……逃げてくれ!
そう願いながら、俺はアヤネの無事を願った…。
◇
シルクとメェが部屋にいる頃、鬼騎は必死の形相で廊下を全力で走っていた。
「くっ……なにしとんだ、あの魔王はよぉっ!!」
全身に悪寒が走る。
とてつもない程の狂気、走ってる最中なのに震えが止まらん……。
それを放ってるのは、魔王さんだ。
たくっ…料理の仕込みをしとる最中、それを感じたから慌てて飛んで来た。
あの時は尋常じゃないくらい戦慄したな…。
思わず鍋をひっくり返ししちまった。
あの感じは怒気……つまり、魔王さんが怒っとると言う事だ。
何に対して怒っとるのかは知らんが…早く行かないとヤバイのは確実だ。
何でかつぅとだな……。
その怒気の方へ近付くに連れ、怒気が大きくなってる事と……。
ドゴォォンッ!! ドンッ! ボンッバンッジュガァァァンッ!!
凄まじい破壊音が聞こえるからだ。
まぁ、派手に暴れてお祭り騒ぎってやつだ。
と、そんな冗談は抜きにしてだ……このままだと城を破壊しかねん。
あの破壊音と、怒気を感じれば、自ずとそう思うもんだ。
で、一応しぃ坊をここに連れて来なかったのを説明すっとだなぁ。
こんな音が聞こえるつぅのに、しぃ坊を連れ出すのは危険だ。
あいつは体力ねぇし、今は傷心中だ…だから今はゆっくり休んで欲しい。
こんな厄介事は俺等で解決すりゃぁいいのさ。
つぅ訳で置いてきたんだが…ちゃんとじっとしてんのか? 一応メェさんに見守って貰うよう頼んだが……大丈夫か? ちと心配だ。
まぁ……それよりも今は、早いとこロア嬢んとこに行くのが先だ! きっとあのシスコンも先に行っとるだろう。
奴の魔力も感じるからな…あとヴァームの魔力も感じる。
だから俺も早くいかねぇと……早く行って、暴れまくるロア嬢にお灸を据えねぇとな。
だからラキュ、精々姉に吹っ飛ばされんよう魔王さんを抑えとけよ、あとヴァーム…お前さんも何とかロアを抑えとってくれ、俺も早いとこ加勢に行くからな! 
ダッダッダッーー
そう強く思いながら、大きく足音を鳴らし、出来るだけ早く魔王さんが暴れとる所へ向かって行った。
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