現世(うつしよ)と幻(うつつ)の世界で……
閑話休題、穐斗は、着替えをしました。
祐也に運ばれ、姉に促されバスルームに入った穐斗は、着ていたものを脱ぐと、
「うぅぅ……何か変。お腹いたい、フラフラする……」
としゃがみこむ。
「後で、薬を飲んで休みなさい。フラフラは貧血よ。まずは体を綺麗にして、着替えをしましょう。ヴィヴィ?穐斗のサイズのネグリジェを」
「えぇ、モルガーナ。下着と用品はおいておきます」
「ありがとう」
そして、妖精避けのおまじないの薬だと言う薬草ブレンドを浴槽に入れて、血液を落とした穐斗を入れて、ボーッとする穐斗に苦笑する。
「やっぱり、女の子だと分かると、そうだったのねと思うわ。あなた、風遊に似ているし、ウェインと同じ年にしては骨格が違うもの」
「そう?お姉ちゃん?……あ、あのね。トラックから最後に降りたお姉さん……マーガレットって言って……3才上の、ほんとのメグだって。あの、夏樹っていう存在は、マーガレットの花のフェアリーで、魔法で……取り換えられてたって」
「Changeling‼だっていうの‼」
驚くモルガーナに、説明する。
「そ、そんな……‼それだけは……信じたくないわ‼」
「本当なの……僕も信じられない。でも、僕たちのお姉さんや妹なんだ……それと、あの父が……仕出かしたことの被害者。それに、あの状態でも……まだましで……」
瞳を潤ませ、囁く。
「もっと苦しむ姉妹が……」
「そうなの。だからね?僕……おじいちゃんやおばあちゃん、お姉ちゃんには辛いと思うんだけど……」
「なぁに?穐斗」
穐斗はうつむき、告げる。
「あの家の歴史を告げて、それを利用して、自己満足のために生きたあの父を訴える。世間的にも。で、被害者である、お姉さん、妹の皆のためにそのお金を当てて……欲しい」
「……でも、そう簡単には……」
「……お姉ちゃん。僕、日本から、パスポートもなく通過して、ここにおるやろ?これからすぐに、ひな先輩に言って、『清水穐斗』がいなくなったって、警察に通報してもらって。で、お兄さんたちがあそこで僕を見つけて、誘拐したってわかったけど、姉妹取り戻すために、自分が代わりに妖精の元に行ったって……言って」
「な、何を‼そうすれば、風遊も‼」
絶句する。
「妖精の世界も人間の身勝手さにおかしなって子供が減っとるんやって……そのために、こんなことになったんだって……そのために、こんなことが起きてしまった。被害者である姉妹と、引き起こした父。それを終わらせるのと、人間にも、踏み込んではいけない場所、逆に踏み込まないと……見えないことがあるのを知ってもらうんよ。そのための財団を作る。そう言うて……?」
「じゃぁ、あなたはどうするの?」
「うん……それが悩み。他のお姉さんたちは、綺麗なのに綺麗な髪や瞳やないし……それに、体つき貧弱だし……僕、どうしようかなぁ……?」
考える弟だった妹を見て、呆れる。
身を清めるために今、体を洗ってあげているが……貧血と考え事と生来の性格のためボーッとしている……日本人は元々、小さく華奢で、19には来年なるが、穐斗はこちらの12才から15才の少女たちとそう変わらない。
貧弱と言うよりも、ヴィヴィアンのように北欧系の日を浴びない白さではなく、白に日本の桜の花の色をほんのり足した、甘い逆に色気のある色で、しかも、恋をしているのか、ふわふわとしていて愛らしい。
顔立ちも日本人の母親に似て可愛らしく、髪の毛も、手入れを怠っている……風遊は言うが、本人が億劫がっている……ものの、柔らかいふわふわの栗色の髪である。
「出てから、皆と話しましょう。それに、財団は良いことよ。逆に妖精と人間をキッチリと分けることと、世界の不安定さのせいで地球が狂ってきていると伝えられるでしょう……」
体を洗い、出ていくと、用意されていた下着などを身に付けていく。
そして、フラフラと寝室につれていかれると、
「おやすみなさい。穐斗」
「うん。お姉ちゃん……おやすみなさい……」
ボーッとしていた少女は、そのまますやすやと眠りに落ちたのだった。
「うぅぅ……何か変。お腹いたい、フラフラする……」
としゃがみこむ。
「後で、薬を飲んで休みなさい。フラフラは貧血よ。まずは体を綺麗にして、着替えをしましょう。ヴィヴィ?穐斗のサイズのネグリジェを」
「えぇ、モルガーナ。下着と用品はおいておきます」
「ありがとう」
そして、妖精避けのおまじないの薬だと言う薬草ブレンドを浴槽に入れて、血液を落とした穐斗を入れて、ボーッとする穐斗に苦笑する。
「やっぱり、女の子だと分かると、そうだったのねと思うわ。あなた、風遊に似ているし、ウェインと同じ年にしては骨格が違うもの」
「そう?お姉ちゃん?……あ、あのね。トラックから最後に降りたお姉さん……マーガレットって言って……3才上の、ほんとのメグだって。あの、夏樹っていう存在は、マーガレットの花のフェアリーで、魔法で……取り換えられてたって」
「Changeling‼だっていうの‼」
驚くモルガーナに、説明する。
「そ、そんな……‼それだけは……信じたくないわ‼」
「本当なの……僕も信じられない。でも、僕たちのお姉さんや妹なんだ……それと、あの父が……仕出かしたことの被害者。それに、あの状態でも……まだましで……」
瞳を潤ませ、囁く。
「もっと苦しむ姉妹が……」
「そうなの。だからね?僕……おじいちゃんやおばあちゃん、お姉ちゃんには辛いと思うんだけど……」
「なぁに?穐斗」
穐斗はうつむき、告げる。
「あの家の歴史を告げて、それを利用して、自己満足のために生きたあの父を訴える。世間的にも。で、被害者である、お姉さん、妹の皆のためにそのお金を当てて……欲しい」
「……でも、そう簡単には……」
「……お姉ちゃん。僕、日本から、パスポートもなく通過して、ここにおるやろ?これからすぐに、ひな先輩に言って、『清水穐斗』がいなくなったって、警察に通報してもらって。で、お兄さんたちがあそこで僕を見つけて、誘拐したってわかったけど、姉妹取り戻すために、自分が代わりに妖精の元に行ったって……言って」
「な、何を‼そうすれば、風遊も‼」
絶句する。
「妖精の世界も人間の身勝手さにおかしなって子供が減っとるんやって……そのために、こんなことになったんだって……そのために、こんなことが起きてしまった。被害者である姉妹と、引き起こした父。それを終わらせるのと、人間にも、踏み込んではいけない場所、逆に踏み込まないと……見えないことがあるのを知ってもらうんよ。そのための財団を作る。そう言うて……?」
「じゃぁ、あなたはどうするの?」
「うん……それが悩み。他のお姉さんたちは、綺麗なのに綺麗な髪や瞳やないし……それに、体つき貧弱だし……僕、どうしようかなぁ……?」
考える弟だった妹を見て、呆れる。
身を清めるために今、体を洗ってあげているが……貧血と考え事と生来の性格のためボーッとしている……日本人は元々、小さく華奢で、19には来年なるが、穐斗はこちらの12才から15才の少女たちとそう変わらない。
貧弱と言うよりも、ヴィヴィアンのように北欧系の日を浴びない白さではなく、白に日本の桜の花の色をほんのり足した、甘い逆に色気のある色で、しかも、恋をしているのか、ふわふわとしていて愛らしい。
顔立ちも日本人の母親に似て可愛らしく、髪の毛も、手入れを怠っている……風遊は言うが、本人が億劫がっている……ものの、柔らかいふわふわの栗色の髪である。
「出てから、皆と話しましょう。それに、財団は良いことよ。逆に妖精と人間をキッチリと分けることと、世界の不安定さのせいで地球が狂ってきていると伝えられるでしょう……」
体を洗い、出ていくと、用意されていた下着などを身に付けていく。
そして、フラフラと寝室につれていかれると、
「おやすみなさい。穐斗」
「うん。お姉ちゃん……おやすみなさい……」
ボーッとしていた少女は、そのまますやすやと眠りに落ちたのだった。
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