住み込み就職 お仕事時々お遊び

わいず

お遊び会の前の女子会話

食事が終わって、一息ついて……私は遊戯室にきました。
長門さんがここに来るように言いましたからね、さぁて何をするんでしょう。

「あ、胡桃もやっぱり呼ばれたんだ。おはよぉ」
「あ、おはよぅございます。恵さん」

にこぉっと笑って恵さんが手を振るので私も振り替えします。
とてててて、と恵さんの近くへ行くと、少し遠くにいた七瀬さんもこっちにやってきました。

おぉ、七瀬さんもいたんですね。
居ないのは……長門さんと止まるさんですね。

「もぉぉ、急に呼び出されてビビったしぃ。せっかく寝てたのにぃ……と言うか、あたし勉強しなきゃいけないのに呼ばれたし」

あっあははは、それはそれは災難ですねぇ。
そう思い苦笑してると、長門さんが微笑みながら、恵さんの下顎を掴み妖しく笑います。

うっうぉっ! 急接近です! あっ、こう言うの、なんか少女漫画で見ました! やってるの男と女でしたが……。

「じゃぁ。息抜きって事で楽しめば良いわ」
「……離れろっ、変態!」

ばちぃぃぃぃんっ!!

あわっ! 強烈なビンタ! いっ痛そうです……。

「ふふふ。照れ隠し? 可愛いわね」
「うっさいし!」

キッ! と七瀬さんを睨んだあと、恵さんは私の後ろに隠れちゃいました……ありゃりゃ、服まで持っちゃってます、思いっきり七瀬さんを避けてますねぇ。

「胡桃」
「……っ。はっはい!」
「おはよう」

あ、なんだ。挨拶ですか……じぃっと見てくるから何か言われると思っちゃいました。
あ、そうだ……七瀬さんにはお礼を言わないといけない事がありました。

「あ、おはようございます! そだ! 七瀬さんっ、水飴頂きましたっ、とっても美味しかったですっ! ホワイトデー期待しといて下さいね?」

そうです、バレンタインプレゼントの事です! あの水飴は最高に美味しかったです! お陰で朝から大満足ですよぉ。

「そう。それは良かったわ、ホワイトデー楽しみにしているわね」

そう言うと、くすっと微笑んでまた遠くに行っちゃいました。
……で、こっちを見てます。
えっえと、なんで見てるんでしょう? 離れてないでこっちに来れば良いのに。

「胡桃」
「はい?」
「胡桃もバレンタインプレゼント貰ったんだ……」
「そうなんですよぉ。もう最高のプレゼントで今にも喜びが……」
「あたしは……」
「ん?」

え。あれ? なんか表情が暗くなりましたね……いや、何処と無く怒ってる様に見えます。

「いや、やっぱ良いし」
「え!? 言い掛けてやめるんですか!?」

それ、凄く気になるパターンの奴です!

「ま、あんま気にしないで。大した事じゃないし。ほんっと、大した事じゃないから」

やけに"大した"を強調するんですね……余計に気になってきましたよ。
気にするななんて無理な話です。

「そんな事よりさ。今日はたのしも」
「あ、はっはい……そう、ですね」

うぅぅ。気になりますが、ここは置いておきますか……後でそれとなく聞いちゃいましょう。

そう思った時だ、ガチャっと扉が開いて長門さんと止さんがやって来ました。
あ。やっとご到着ですね……さぁ、何をするんでしょうねぇ。

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