住み込み就職 お仕事時々お遊び

わいず

バレンタインデーの七瀬さんと胡桃さん

やってきた、ついに運命の日がやって来た。
だから、寒いけど朝シャンして身を清めたわ。
お陰でサッパリいい気分、これで幸せな一日を過ごす事が出来る。

あ、因みに朝シャンの前にちょっとある場所に走りに行ったの。
何処へかは、いまは内緒よ。

お陰で、気持ちが引き締まったわ、そんな気持ちで仕事にのぞんだら……早速起きたわ、私の望む展開が!

「ふふ……ふひひ、やっべぇ。さっきの止超可愛いぃ」

陰でこっそり見てたのだけど、長門に手を握られた時の止……あれは最高ね。
反応が初初しいもの、照れ臭いのか離せと思ってるんだろうけど、離さなかったわ。
つまり、まんだらでも無いって事! もう、色んな妄想が涌き出てあの時は鼻血を抑えるのが大変だったわ。

まったく、止ったら……私を興奮させて何がしたいのかしらね、ふふふふ。

「……こほん」

いけない、そろそろ正気に戻りましょうか。
ニヤニヤしてる所を見られたら変な人に思われちゃう。

いまやってる作業、飲み物の補充に集中しましょう。
……あら? 今、扉が空いたわね。
誰かこっちに来る? 気になって振り返ってみると……。

「あぅぅぅ……。裏に行けってぇ……言われましたぁ」

泣き顔の胡桃がいたわ。
え、なにがあったの? 泣き顔は萌えるけど非常に気になるわ。
なぜ泣いてるのかしら?

「長門さんに、顔がアレだから今日は表に出さないって……言われました」
「そっそう」

まぁ、今日の胡桃は可笑しかったものね……妥当な判断だわ。

「酷くないですか!? 私、ただ甘い物の素晴らしさを伝えただけですよ!」

いっいつもと違って押しも強い! いきなり近付いてきて肩を掴まれたわ。
ちょっぴり痛いけど、胡桃が可愛いから我慢しましょう。

「うぅぅっ、甘党の使命がぁ……果たせません」
「そっそんなに気を落とさないで」

がっくりする胡桃、これは相当落ち込んでるわ……。
取り敢えず、これはハグして良い流れっぽいからハグしましょう。
普段ならおさわりはアウトって決めてるけど、これはそう言う流れだからセーフなの、だから異論は認めないわ。

と言う事で、ハグっ……ふおぅ! 胡桃ってば柔らか、あと良い匂い。
まるで桜の花の様な良い香りだわ……。
うぅぅっ、ずっと嗅いでたいけど自重するのよ私! これ以上嗅いだら変態になっちゃう。

それと抱き心地良いわね。
今優しく抱いてるのだけど……もっと強く抱いても良いかしら? 匂い嗅ぐの我慢してるもの、良いわよね?

「あ、あの……七瀬さん?」
「っ! ごっごめんなさい……」

いっいけない、ちょっとがっつき過ぎたわ、警戒されちゃった。

「いっいえ……お陰で、その……ちょっぴり落ち着きました」

そう言って胡桃は笑った。
……さっきまで泣き顔で落ち込んでいたのに、なにこのギャップ。
最高じゃないの……あっ、いけない、鼻血が出る。

「そう。良かったわ」

だから鼻を押さえて言った。
胡桃はきょとんとしたけど、直ぐに笑ってくれた。

ポケットティッシュ、一応用意してるのだけど……もっと用意すれば良かったわ。

「……そろそろ仕事始めましょうか」
「あ、はい。そうですね」

なんて事を思いつつ、作業する。
……チラッと胡桃を見ると、まだ心残りがあるっぽいけれど、ここに来た時よりは表情が柔らかくなってる。

これは、私が慰めないとダメね。
あと、胡桃との心の距離を縮めて行きましょう。
勿論他のみんなの距離も縮めないとね、ふふふふ……やるわよ、私は……!!

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